2009 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロスピニング法によるナノファイバーの作製と電子デバイスへの基礎研究
Project/Area Number |
21360146
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
金子 双男 Niigata University, 自然科学系, 教授 (20016695)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 景三 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00194811)
新保 一成 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80272855)
馬場 暁 新潟大学, 超域研究機構, 准教授 (80452077)
|
Keywords | エレクトロスピニング / 高分子構造物性 / ナノ材料 / 電子・電気材料 / ポリカルバゾール / 電解重合 / 金ナノパーテクル |
Research Abstract |
エレクトロスピニング(電界紡糸)法は、高分子溶液をシリンジに入れ圧力をかけながら先端の金属針に高電圧を印加することで高分子溶液を対向電極に放出し、数マイクロメートルから数十ナノメートルオーダーの極細の繊維構造体を対向電極の基板上に簡便に堆積できる技術である。この手法により作製される立体的な網見状の薄膜は、単位体積に対する表面積が極めて大きい、表面構造を改質しやすい、機械的特性が異なるなどの性質から、医療分野やフィルタなど従来の薄膜とは異なった応用が期待されている。また、導電性高分子を用いることで光電変換素子や電界効果トランジスタなどへの応用も期待されている。応用にあたっては、エレクトロスピニング法で作製されたファイバー及び堆積された薄膜の構造制御と電子・光機能が極ゆて重要となる。 本研究では、本研究グループが提案したテフロンチューブ内に銅の細線電極を配置し、高分子溶液をテフロンチューブに入れ、溶液には圧力をかけず電圧のみを印加する新しい電極構造を用いるエレクトロスピニング法により様々な有機高分子ファイバーの堆積を試み、最適な作製条件について詳しく調べている。さらに、堆積されたファイバー膜を様々なデバイス応用に結びつけるために、基板上に得られたマイクロメートルやナノメートルオーダーのファイバー膜について重合処理やドーピング処理を行い新機能の発現についても調べている。これまでに、金属細線の先端位置依存性を調べ、位置により高分子溶液への電界のかかり方が変化し、ファイバーの構造が変化することを明らかにした。また、エレクトロスピニング法で堆積したポリカルバゾールファイバー膜をさらに電解重合処理や金のナノパーテクルを添加することで、発光特性を調整できることなども調べている。
|
Research Products
(6 results)