2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノドット構造を有する六方晶フェライト薄膜形成と高密度磁気記録用パターン媒体
Project/Area Number |
21360148
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森迫 昭光 Shinshu University, 工学部, 教授 (20115380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 小晰 信州大学, 工学部, 准教授 (10372509)
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Keywords | 六方晶フェライト / パターン化媒体 / 自己組織化 / ナノドット薄膜 / 垂直磁化膜 / ストロンチウムフェライト薄膜 / スパッタ / 金薄膜 |
Research Abstract |
最近では全世界中で生産された年間当たりのデジタル情報の量が爆発的に増加しており、一昨年あたりから、その量は世界中で生産された全ての情報ストレージ機器の記憶可能容量を凌駕し始めている。すなわち超高密度・大容量ストレージデバイスの開発が強く望まれている。大容量情報ストレージ機器の代表としてハードディスクドライブ(HDD)があり、本研究の目的は一平方インチ当たり数テラビットの高密度磁気記録が可能なHDD用パターン媒体を形成することである。記録用の磁性体薄膜には化学的に安定で機械的強度に優れたストロンチウムフェライトやバリウムフェライトなどの六方晶フェライト薄膜を用いる。これを自己組織化作用によりナノスポット化した金(Au)微粒子上にのみ結晶化(磁性体化)したフェライト薄膜を形成する。金(Au)以外の下地部分、たとえばガラス上では結晶化しない、もしくはその結晶化温度が極めて高い。それゆえ、自己組織化作用によって形成された金(Au)ナノドット上のみに磁性体化したフェライト薄膜を、そして他の部分では非磁性体の名のパターン化媒体を形成できる。今年度は、金(Au)薄膜に関する構造を詳細に検討しナノドット系の制御を可能にする。あわせて、自己組織化金(Au)ナノドット下地層を用いて六方晶フェライトを形成する際の作成条件とその構造を明らかにする。Au下地層膜を検討した結果、適当な基板温度で形成した薄膜はナノドット構造を有することが明らかになった。しかしながら自己組織化的にナノドットが配列していると考えられるが、その構造を制御するには至ってない。またストロンチウム 薄膜に関しては垂直磁化膜となる作成条件を精査した。その結果525~550℃でc軸配向分散の小さな垂直磁化膜が形成可能であることが明らかになった。 本研究費で新規購入した磁気力顕微鏡を導入できたため、これまでの光学的な磁区情報を併せて評価が可能となった
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Research Products
(4 results)