2010 Fiscal Year Annual Research Report
SiCを用いた高密度用新型二端子抵抗変化型不揮発性メモリと集積化技術
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21360164
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
須田 良幸 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10226582)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 半導体超微細化 / メモリ / 不揮発性 / 抵抗変化型 / SiC / トンネル効果 / MIS |
Research Abstract |
本研究は、今後日本の中核となる産業・民生電子機器の小型化・多様化を展開するため、研究代表者が考案した、全く新しい構造(金属/トンネル層/電子捕獲層/SiC/Si型構造)と動作原理からなる、現行の3端子メモリより高密度化が可能な2端子抵抗変化型不揮発性メモリについて、集積化メモリLSIを実用化するための基盤技術を確立することを目的としている。今年度は、本メモリの製造プロセスを現行LSIの1000℃以下の製造プロセス温度に整合させるための検討を進め、研究代表者が開発した環境軽負荷型のスパッタエピタキシー法を適応する研究を行った。その結果SiCを本スパッタエピタキシー法を用いて800℃で成膜してAr中アニールし、その後1000℃で酸化することで、on/off比が上昇し、エンデュランス特性も向上することが分かった。これはSiCの結晶性がアニールによって向上することが起因するとして解釈できた。さらに、SiO_2層をスパッタで形成したのち1000℃で1段酸化することで、on/off比3程度の良好なエンデュランス特性を取得し、低温化技術として本スパッタエピタキシー法が適用できる基礎技術を提示できた。また、電子捕獲層を浮遊金属電極に変えたメモリ構成を考案し、10000回程度のエンデュランス特性を得て、メモリ動作を実証した。以上、プロセスの低温化方向性について検討し、また、浮遊金属電極を用いた改良型のメモリを提案し、その動作を実証した。これにより本メモリの動作機構に関する理解が深まり、設計・製造基盤技術の進展が期待される。
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Research Products
(7 results)