2009 Fiscal Year Annual Research Report
高出力ノーマリオフ型GaN MISFETの作製評価の研究
Project/Area Number |
21360168
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 孝 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70273290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 茂 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10186215)
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Keywords | 高出力 / ノーマリオフ / GaN / MISFET |
Research Abstract |
高い電流駆動能力を実証済みのhigh-k HfO_2をゲート絶縁膜とするAlGaN/GaN MOSFETにおいて、大きなゲート電圧で相互コンダクタンスg_mが低下する原因およびしき値電圧がバイアスストレス後の時間に依存して変化する原因を検討した。その結果、HfO_2/AIGaN界面に深い準位が存在する場合、大きなゲート電圧ではこの深い準位に電子が捕獲され、チャネルの電子濃度が増加しないことがg_m低下の原因であることを明らかにした。またバイアス印加後のしきい値電圧変化にはミリ秒以下の早い変化、数秒~数10秒の中ぐらいの早さの変化、1時間以上の遅い変化が存在すること、これらは0.4eV程度、0.77eV,1.6eV程度の3種類の界面準位を考慮することによって説明できることを、解析とデバイスシミュレーションにより明らかにした。 以上のようにMOSFETでは酸化膜/半導体界面の特性が重要であることから、界面評価を開始し、ターマン法による界面準位密度評価技術を立ち上げた。本技術を用いて界面準位を評価したところ、レーザ蒸発法で作製したHfO_2の方が原子層堆積法で作製した膜よりも、界面準位密度が少ない傾向があることが分かった。 またAIGaN/GaN,InGaN/AIGaN/GaN結晶の条件を変えた成長とその結晶を用いて作製したFETの特性比較により、良好な結晶成長条件の確定に目途をつけた。
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