2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360185
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
守倉 正博 京都大学, 情報学研究科, 教授 (20467400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田野 哲 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (80378835)
梅原 大祐 京都大学, 情報学研究科, 助教 (50314258)
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Keywords | ネットワーク / LAN / 無線LAN / 無線中継 / CSMA/CA |
Research Abstract |
情報通信ネットワークをブロードバンド回線で実現する手段として光ファイバーが導入されており、今後はブロードバンド回線を家庭内のパソコン、プリンター、TVだけでなく家具や文房具といった様々な物に帰属するセンサー/アクチュエータ等の機器がインターネットに接続されることが必要となる。現在ではこのようなホームエリアネットワークを実現するため無線LANが広く用いられているが、通常のシングルホップモードでは100%のカバーエリアを実現することは困難でありマルチホップ伝送技術が有望である。今年度における研究では家庭内の種々の機器を無線LANによるマルチホップ伝送で接続する場合についてネットワーク符号化技術と組み合わせ、伝送容量を最適化するパケット送信確率を優先的に制御する技術を開発し、端末台数が決まれば一意的に最適なパケット送信確率を制御できるパラメータを理論的に導出し、計算機シミュレーションとほぼ一致することを確認した。これらの結果は電子情報通信学会の英文論文誌に採択された。また、一般的なモデルに適用するため、パケット長が異なる複数のパケットが存在する場合に、中継局における単純なネットワークコーディングではなく、短いパケットは中継局で蓄積し纏まった時点でパケット送信を行うパケット連結技術をこれまでのシステムに適用し、システムスループットが約10%改善できることを示した。 また昨年度の研究内容であるスロット付きアロハ方式によるランダムアクセスの場合にダブルホップ無線中継システムのスループットについて、ネットワークコーディングを適用した場合の動作特性について理論的に解明し、システムスループットや遅延特性に与える影響について明らかにした。これらの結果は欧州における学術論文誌に採択された。
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