2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳科学研究のための機能的電子スピン共鳴イメージング法の研究
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21360193
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 拓 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60250958)
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Keywords | 電子スピン共鳴 / スペクトル / pH / 画像再構成 / MRI |
Research Abstract |
スペクトル空間電子スピン共鳴イメージング法に用いる画像再構成ソフトウエアを開発した。ML-EM法、フィルタード・バックプロジェクション法による画像再構成プログラムを作成し、実験的に得られたスペクトルを用いて、画像再構成プログラムを評価した。ML-EM法では、電子スピン共鳴スペクトルの線幅を精度よく再現できることが分かった。フィルタードバックプロジェクション法では、線幅の再現性が低く、酸素分圧を可視化するイメージングにはML-EM法が適していることが分かった。 機能的イメージングの1つとして、pHの可視化に関する予備実験を行った。pHにより電子スピン共鳴スペクトルが変化するスピンプローブの特性を測定した。今後のイメーシング実験に備え、pHの変化とスペクトルの超微細構造の変化を比較し校正曲線を得た。 7T-MRI装置によりプロトン画像を取得する実験を行い、電子スピン共鳴イメージングで得られたフリーラジカル分子の画像と重ね合わせるソフトウエアを開発し、技術的検討を行った。開発したソフトウエアは、三本の位置マーカーを指定すると、自動的に二次元画像の位置合わせを実行する。このソフトウエアを用いて、フリーラジカル分子とプロトンMRIイメージのデュアルモードイメージング実験を加速させる。 また、二種類のフリーラジカルを同時に可視化するイメージング法について、予備的な検計を行い、同時に画像化できることが判明した。キャピラリー管を用いた実験を行い、二種類のフリーラジカルを画像化する実験を行った。この結果は、専門学術誌に投槁中である。
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