2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360194
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
出口 光一郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30107544)
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Keywords | ロボット視覚 / 運動視覚 / ロボット動作 / コンピュータビジョン / 画像理解 / 2足歩行ロボット / 注視制御 / 対象検出 |
Research Abstract |
本研究は、(1)センシングを「対象に関する情報を獲得する行為」ととらえ、(2)対象の状態に関しての情報の不確かさとあいまいさを、能動的に減少させるための画像センシングの戦略を情報理論の立場から見直し、(3)一般化した「能動センシングの方法論」の構築を試みるものである。 このため、平成21年度は、(項目1)画像センサと、視覚情報処の役割に関する調査とデータ収集を経て、問題点の確認、整理、体系立てを行い、(項目2)能動的な視覚を持つロボットの実験システムによって、画像計測にあてはめた提案手法の有効性を検証した。 具体的には、ロボットハンドの先に取り付けた可動カメラ(能動カメラ)にて対象物体を観察し、予め構築してある画像データベースを参照して、物体が何であるかを特定するという問題を設定する。このとき、対象のカメラに対する対象の位置、姿勢などは、未知である。 画像データベースの参照により、「観測の時点で」対象が何であり得るかの確率(信念)を評価することができる。そこで、続いて、この確率密度分布より獲得した情報の相互エントロピーを計算し、その減少量を最大化する次のカメラの視点を選ぶ(能動的に最適なセンシング行動を選択する)ことで効率的な認識を実現する。したがって、次にカメラをどこに動かして新しい画像を得ることが確実で迅速な対象物体認識にとって最適であるかを決定することが、ここでの解決法である。このセンシング行動の決定を適用することで物体認識を効率よく行えることを、実験によって検証し、本研究で提案する「能動センシング・認識のための情報論的方法論」の有効性を示した。 なお、この時の画像処理を高速化(リアルタイム化)するために、専用回路(GPU)を用いることにしたが、その最新ユニットの入手のため、経費の一部を22年度に繰り越した。
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Research Products
(16 results)