2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360208
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
那須 清吾 高知工科大学, マネジメント学部, 教授 (30373129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大内 雅弘 高知工科大学, 工学部, 准教授 (80301125)
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Keywords | 5201維持・管理 |
Research Abstract |
本研究は橋梁管理事務所や自治体が利用し易いことを配慮した総合的な橋梁アセットマネジメントシステムの構築、提案を目標としている。 初年度はこのプロトタイプシステムを構築した。システムは3つの要素、1.GISデータ管理と空間分析、2.環境・橋梁データベース、3.コアプログラム(総合管理・解析)から成り、具体的には以下の解析フローとなる。 (1)ユーザー・入力インタフェース→(2)海岸での飛来塩分発生モデル→(3)構造物への輸送・付着モデル→(4)環境・管理条件による自動修繕計画作成アルゴリズム→(5)コンクリート内部塩分浸透モデル→(6)鉄筋腐食・ひび割れモデル→(7)修繕による再劣化・回復効果モデル→(8)点検データによる劣化度補正モデル→(9)LCC算出→(10)橋梁群の修繕計画最適組合せの選択アルゴリズム→(11)各橋梁の最適修繕計画の出力 なお、(4)の自動修繕計画作成と(10)の選択アルゴリズムでは実橋梁修繕工事データを分析し、対象橋梁に実施可能な全ての修繕計画パターンを自動作成する。この上でLCCや構造物の個別条件などを考慮した最適な修繕計画を選択する。また、システムの信頼性や持続性を保つため、実橋梁の劣化状態と解析結果のギャップを埋めるための補正モデルを導入した。 持続可能なシステムを目指すため、本システムは任意の外部環境に基づいて構成する。このためこれら外部環境の変化にも対応可能である。 システムの精度は劣化予測モデルの精度に大きく左右され、中でも実用的に適用可能な鉄筋腐食モデルの研究成果は未だに少ない。このため本研究において取り組むこととし、鉄筋腐食モデルのモデル化を実験方式で行う。初年度は塩分環境、コンクリート品質、物理的な形状等のパラメータとする供試体の作成を完了し、残る研究期間(2年)に渡り継続的に劣化度を追跡することにした。 次年度は以上のプロトタイプ、総合定な橋梁アセットマネジメントシステムの各部精度向上と検討を中心に行う。
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Research Products
(4 results)