2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360213
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白土 博通 京都大学, 工学研究科, 教授 (70150323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 知已 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30293905)
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Keywords | 風工学 / 過渡流体力 / 瞬発気流 / 非定常空気力 / 突風 / 竜巻 / 矩形断面 / 5本円柱 |
Research Abstract |
平成22年度は,レール・台車を実験室床面に設置し,模型,ロードセル系を台車上に乗せ突風区間に突入させる装置を試作した.突風区間は既設の吹き出し式風洞の最下流部を用い,ひずみゲージを用いた横力検出器を2次元剛体模型内部に装備した.模型断面は正方形であり,模型走行速度は約5m/s,走行直角方向の横風風速は約1m/sとした.この状態では,風の相対入射角は11.3゜であり,同一の角度で一定の風速を受ける場合には横力の作用方向は横風方向の上流側を向くのに対し,横風区間突入直後に横風方向下流側を示した後に前述の定常状態の方向へ変化する過渡特性を示した.このことより,等価Kussner問題が再現されたものと判断されたが,横風突入前にすでにカルマン渦による揚力変動が大きく,上述の過渡揚力変動を明確に分離して計測することが困難であった.仮に走行速度や横風風速をより高く設定しても,揚力変動の周期とともに過渡揚力変動が生じる時間も同時に短くなるため,両者個々の制御が本質的に不可能であり,過渡特性とカルマン渦の間に密接な関係が存在することが明らかとなった.次年度は走行車両模型を製作し,車両の横風問題を中心に研究を継続する. 既設の吸い込み式突風発生風洞を用い,原子力発電所内の排気煙突を単純化した近接5本円柱を対象に,過渡空気力および表面圧力計測,流れの可視化実験を行った.5本円柱全体では特徴的な過渡空気力は発生しないものの,表面圧力計測より各円柱個々の空気力は単独円柱とは大きく異なり,上流方向の抗力を一時的に生じる場合もあることが見出され,円柱間を流れるジェットと円柱外側の剥離せん断流れが複雑な過渡空気力を決定することが明らかとなった,対象とした幾何学形状は化学プラント工場の配管群にも随所に見られ,これら屋外設備の突風時における安全性への配慮の重要性が指摘された.
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Research Products
(7 results)