2010 Fiscal Year Annual Research Report
微生物のエネルギー代謝を利用した新たな地盤環境改善技術に関する研究
Project/Area Number |
21360227
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大嶺 聖 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60248474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 信一郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (60108678)
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20166523)
大石 京子 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (20110835)
小林 泰三 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10380578)
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Keywords | 有機系資源 / 地盤環境 / 環境負荷低減技術 / 重金属汚染土 / 六価クロム / 微生物電池 / バイオレメディエーション / 石炭灰 |
Research Abstract |
近年,廃棄物や副産物の処理・処分,汚染土壌の浄化および底質の環境改善などの地盤環境問題が深刻化している。これらの対策のため我が国では様々な技術が開発されているが,高度な資材や特殊な技術を用いたものが多いため,低コストかつ環境負荷低減の観点が求められている。 本研究では,多様な地域資源の中で有機系資源を有効活用した新たな地盤環境改善技術の適用性を検討した。様々な地盤環境問題が生じているが,できるだけ自然の材料を活用し,低コストでかつ環境負荷の低減を図ることにより,アジア地域へ広く適用することのできる持続可能な技術の開発を目指している。その中で,バイオレメディエーションによる重金属汚染土および石炭灰の環境負荷低減技術と有機物の分解に伴うコンポスト型微生物電池の基礎的特性を明らかにした。 得られた結論は以下のとおりである。 1)六価クロム汚染土に乳酸菌・酵母・納豆菌からなる培養液を加えることにより,六価クロムの溶出量を低減させることができた。また,その低減効果は微生物の量が多くなるほど顕著であった。 2)石炭灰に上記の培養液を加えることにより,六価クロムの溶出量を低減させることができた。 3)石炭灰の埋立地から採取したサンプルからホウ素に耐性のある微生物を分離・同定することができた。この微生物を用いて,溶液中のホウ素の濃度を低下させることができた。グルコマンナンによるホウ素の除去効果を確認することができた。 4)有機物の分解に伴う微生物電池において,負極に竹炭と鉄線を用いることで電力を向上させることができた。このときの最大発電力は、394.1mW/m2であった。
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Research Products
(5 results)