2011 Fiscal Year Annual Research Report
適切な1.5車線的道路整備推進のための走行安全性および円滑性評価手法の構築
Project/Area Number |
21360248
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
熊谷 靖彦 高知工科大学, 地域連携機構, 教授 (10368855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 方隆 高知工科大学, 工学部, 教授 (50251468)
倉内 文孝 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10263104)
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Keywords | 交通工学・国土計画 / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究課題は,1.5車線的道路整備を適切に計画するにあたって,整備の事前・事後の評価ツールを開発することを目標とし,研究を行っている. 平成23年度は,車両計測データによる見通し判定の実用性の評価,評価ツール入力データの計測及び数値化,指向的評価の実施及び適用検証を行い,1.5車線的道路整備を導入するにあたり考慮すべき内容を検討した.具体的には,実車走行実験のデータ等に基づいた数値をミクロ交通流シミュレータKUNJ-Sakuraに入力し,見通しや道路幅員等の道路条件に加え,対向車と遭遇した場合に生じることがある対向車との離合による損失時間も考慮した形での所要走行時間の算出や,離合不可能区間で対向車と遭遇した場合に生じる後退回数を算出する方法を確立した.またミクロ交通流シミュレータは入力データが多いため,精度が高い反面,実用化に際しては費用面が懸念されるため,簡便な方法として待ち行列モデルの適用性を検証した結果,ミクロ交通流シミュレータに比べて過小評価する傾向にあるが,12時間交通量500台程度まででは大きなかい離が無いことを確認し,適用可能と判断した.さらに道路整備効果は,所要時間等の直接的効果だけでなく,QOLや疲労ストレス等の間接的な効果も考えられるため,これらを含めた総合的な評価手法の確立を目指し,都市部と1.5車線的道路整備が行われる中山間部に住む人々を対象としたWebアンケート調査を実施し,得られたデータを基に分析を行った結果,約27%の所要時間増までであれば,見通しが良い,道路幅員が広い等の条件を選択することが判明した.言い換えれば,1.5車線的道路整備による所要時間短縮効果の時間価値は1.27倍と言える.
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Research Products
(1 results)