2009 Fiscal Year Annual Research Report
高精細ダウンスケーリング手法によるアジア地域の将来大気汚染物質排出量マップの作成
Project/Area Number |
21360254
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
倉田 学児 Kyoto University, 大学院・工学研究科, 准教授 (90283506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 譲 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90109033)
河瀬 玲奈 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90378852)
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Keywords | 大気汚染防止・浄化 / 二酸化炭素排出削減 / ダウンスケーリング / モデリング |
Research Abstract |
本年度は,研究計画に従って,以下の研究を実施した。1)GIS上へのダウンスケーリング手法の実装:SO_2, NOx, CO, NMHC(非メタン炭化水素),PM_10, PM_<2.5>を対象として,大気汚染物質の国別排出量から詳細メッシュデータにダウンスケーリングする手法を構築し,GIS上に実装した。また,空間配分に重要な役割を果たす大規模排出源(LPS)データの位置推計制度の向上のために,複合的な地理情報から位置特定を行う手法を開発し,位置推計制度の向上を図った。2)ダウンスケーリングのための地域統計資料の収集:ダウンスケーリングに必要な世界各国の地方行政区別の境界データを収集し,全世界に対してデータベースを作成した。また,アジア地域の地方行政区別の人口・GDPを始めとした統計データ・活動量データを収集・整備し,GIS上での境界データと対応させた。3)人口移動、産業移動、土地利用変化、交通網整備モデルの設計:将来の排出量データのダウンスケーリングの空間配分指標として用いるために重力モデルをベースとした人口移動モデルの基本設計を行った。4)空間詳細排出源データを用いた三次元大気化学輸送モデルによる輸送計算とその検証:試行的に作成した詳細排出量マップを用いて東アジア地域を対象とした化学輸送計算を行った。これらの計算結果をEANETなどの地上観測データと比較して計算精度の検証を行った結果,浮遊粒子状物質の濃度に関して従来の排出源データを用いた場合に比較して再現性の向上が見られた。
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Research Products
(2 results)