2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360264
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
元結 正次郎 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (60272704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 国男 東京工芸大学, 工学部, 教授 (40468913)
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Keywords | 天井 / スプリンクラー / 耐震性能 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画I「天井とスプリンクラー設備から成る試験体の動的実験」では、天井とスプリンクラー設備から成る試験体に対して動的実験を行い、スプリンクラー設備に生じる損傷パターンを洗い出した。結果としては、鋼管仕様の場合にはスプリンクラーヘッド部と天井面との衝突によるヘッド部の損傷ならびに鋼管接合での破断が観察され、フレキシブル管仕様の場合にはスプリンクラーヘッド部自体はほとんど損傷がないながらも天井損傷によってヘッド部が天井懐に埋設してしまいスプリンクラーとしての散水機能が損なわれる現象が確認された。 同実施計画IIは耐震改修工事のために使用する予定の装置が使用できなかったために計画変更を余儀なくされた。そこで、本研究の目的のひとつである「接合金物(クリップ)の脱落条件を組み込んだ天井落下予測のための数値解析法の構築」について実施した。天井の下地材のクリップによる接合部を抽出した実験ならびに数値解析の再構築を行った。特筆すべき成果として、既往の研究での解析法に比し、クリップの接合方法、すなわち腹掛け・背掛け方法の如何に関わらず実験結果と一致する解析結果が得られるようになったことが挙げられる。実際の天井には両接合方法が用いられることから、本数値解法および力学モデルを用いることで天井の損傷時の挙動が追跡可能となり、天井の耐震性能を客観的に評価することが可能となる。 同実施計画III「吊りボルト長さをパラメータとする天井試験体による動的実験ならびに再現解析」では、従来吊りボルトの長さを1,500mmとする試験体が一般的であったが、本研究では異なる吊りボルト長さ(500mm)を有する天井の動的実験を行うとともに当研究室で提案してきた天井の固有周期推定法の妥当性を検証した。その結果、本推定法は吊りボルトの長さが変化した場合にも十分な精度を有していることが確認された。
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Research Products
(3 results)