2011 Fiscal Year Annual Research Report
分散エネルギーシステムを中核とした再生可能エネルギー導入最適化設計ツールの開発
Project/Area Number |
21360276
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90251470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00142240)
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Keywords | 建物間熱融通 / 最適計画手法 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究では、都市部における再生可能エネルギー導入を促進するため、エネルギーシステム最適化を図る「分散エネルギーシステム最適計画支援ツール」の開発を目的とした。CO2排出削減目標達成に向けた取組みが急務である状況において、太陽光や風力、バイオマス等の再生可能エネルギー、各種排熱や温度差エネルギー等の未利用エネルギーの積極的導入は必然である。しかし、これらのエネルギーは地域に広く薄く分散する傾向にあり、効率的な利用は容易ではない。この課題に対して、分散エネルギーシステムを中核とした地域エネルギーネットワークは、散在する再生可能・未利用エネルギーの効率的な面的利用が期待できる。そこで本研究では、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm; GA)を用いた分散エネルギーシステムの最適計画手法の開発を行った。 特に、当該年度では小規模な分散エネルギーシステムの形態のひとつである建物間熱融通の最適化検討を行うことを目的に、各建物が熱源設備を保有する2棟間熱融通の最適化モデルを開発した。さらに、2棟を連結する地域導管の設計について詳細に算出し、地域導管における搬送熱損失、搬送ポンプが消費する一次エネルギーを考慮した。ケーススタディの結果より、既存建物2棟間でエネルギー融通を行う場合、機器構成の調整を行うことで、さらなるエネルギー消費量の最小化を図ることが可能であることが示唆された。目的関数である一次エネルギー消費量について、建物単体最適化に比べ、建物間エネルギー融通ケースは5.0%のエネルギー消費量削減、さらに、エネルギー融通するシステム全体の最適解により6.2%削減される結果を得た。2棟全体の最適化により、らなる削減効果が期待できることがわかった。今後さらに、建物が設備機器を保有し、余剰能力、余剰排熱のみ面的活用する条件について最適化検討を可能とする手法開発の課題を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)