2010 Fiscal Year Annual Research Report
住宅のDampneesに起因する健康影響に対するリスク評価
Project/Area Number |
21360278
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
長谷川 兼一 公立大学法人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (50293494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 淳 新潟県立大学, 国際地域学部, 教授 (90300079)
白石 靖幸 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (50302633)
鍵 直樹 国立保健医療科学院, 建築衛生部, 室長 (20345383)
三田村 輝章 足利工業大学, 工学部, 准教授 (10406027)
篠原 直秀 独立行政法人産業技術総合研究所, 安全科学研究部門, 研究員 (50415692)
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Keywords | ダンプネス / 室内環境 / 健康影響 / リスク評価 / 実態調査 |
Research Abstract |
本研究は,児童が何らかの健康障害を有していることが,住宅のDampness(湿度が高い状態)と関連深いことに着目し,Dampnessに誘発される居住環境要因による健康リスクを明らかにすることを目的とする。 当該年度は以下の研究項目について取り組み,研究の成果を得た。 (1)国内外の文献調査:国内外での既往研究をレビューし,ダンプビルディング問題の最近の知見と今後の課題をまとめた。一部の成果を建築技術No.732(2011年1月号)での特集「健康でつくる省エネ住宅」に紹介した。 (2)ダンプビルディングの室内環境の実態:ダンプビルディングの室内環境を調査するためのプロトコールに従い,秋季に実測調査を行った。調査対象は,秋田県,茨城県,福岡県の計16件の住宅である。調査項目は各部湿度性状,浮遊真菌数,ダニアレルゲン,MVOC,VOC_sなどであり,ダンプビルディングの室内環境の特徴を把握するための基礎的データを蓄積した。 (3)ダンプビルディングの健康影響のリスク評価手法の検討:健康リスクの定量的評価を行うための方法論や評価する上での問題点と課題を整理した。本研究では,健康障害としてのアレルギー性症状の評価値とダンプビルディングの室内環境指標との関係により,リスク評価に必要な用量-反応関係に該当するデータの整備を試みているが,まずは,疫学手法に基づく評価データの蓄積が必要であることを確認した。また,ダンプビルディングの室内環境と健康影響の状況を広く把握するためのインターネット調査実施の可能性を検討した。
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