2009 Fiscal Year Annual Research Report
昼光利用のための対比-飽和グレアの動的評価方法の開発
Project/Area Number |
21360281
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岩田 利枝 Tokai University, 工学部, 教授 (80270627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 悦子 千葉工業大学, 工学部, 助教 (80458629)
戸倉 三和子 帝塚山大学, 現代生活学部, 准教授 (90517591)
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Keywords | 不快グレア / 窓面 / 順応 / 輝度分布画像 / 対比 / 瞳孔径 / 昼光利用 / 被験者実験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、昼光照明環境において最も問題とされる不快グレア(まぶしさ)に関して、その評価方法を理論的に開発することにある。昼光による不快グレア評価では(1)対比の影響と総量の影響が混在している、(2)グレア源が特定できない、(3)グレア源が視野内のさまざまな位置を占める、(4)視線の動きによる過渡的な評価が必要となるといった問題がある。21年度は(1)、(2)、(4)を中心に研究を進めた。 対比と総量の影響の比較(上記(1))とグレア源を含む視野を見る前の順応輝度の影響((4))を明らかにするために被験者実験を行った。輝度可変の人工窓とブラインドの反射率とスラット角によって、光の総量および対比の異なる22条件を作った。既往の研究を参考に4種類のグレア源抽出方法に基づいて画像上でグレア源の特定を行い、グレア源と背景の対比を算出した。求めたグレア源と背景の対比およびグレア感評価と瞳孔径変化の関係について検討を行い、瞳孔径変化量は、視野内平均輝度の変化に伴い増加するが、輝度変化量に対する瞳孔径増加量は視野内の対比によって異なることを示した。瞳孔面積を考慮した網膜照度を用いた評価を試みたが、グレア源と背景の対比の影響が大きい場合には、網膜照度ではグレアの予測はできなかった。 グレア源の抽出方法((2))の開発を目的に、窓を含む視野の輝度分布実測を行った。方位、景観、時刻、天候などが異なる条件で、CCDカメラと魚眼レンズによる輝度画像装置を用いて測定を行った。直射日光がある場合には遮蔽装置を加えた。得られた輝度分布画像から、上記と同じ4種類のグレア源抽出方法に基づいて画像上でグレア源の特定を行い、これらの結果をもとに、22年度に予定している不均一輝度視野の実験条件決定にむけて、輝度分布パターンを作成した。
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