2011 Fiscal Year Annual Research Report
昼光利用のための対比-飽和グレアの動的評価方法の開発
Project/Area Number |
21360281
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岩田 利枝 東海大学, 工学部, 教授 (80270627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 悦子 千葉工業大学, 工学部, 准教授 (80458629)
戸倉 三和子 帝塚山大学, 現代生活学部, 准教授 (90517591)
伊藤 大輔 ものつくり大学, 技能工芸学部, 講師 (10567978)
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Keywords | 不快グレア / 窓面 / 順応 / 分光分布 / 輝度分布画像 / 昼光利用 / 視細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、昼光照明環境において最も問題とされる不快グレア(まぶしさ)に関して、その評価方法を理論的に開発することにある。23年度は(1)対比-飽和グレアの非定常評価、(2)複雑な輝度分布をもつ視野におけるグレア評価(景観を含む)、(3)天空の輝度分布、地表部分の輝度分布を考慮したグレアシミュレーションプログラムの作成および検証を中心に研究を進めた。 (1)については22年度に引き続き、アイマークレコーダを用いた実験を行い、瞳孔径の変化を基に、光源の立体角と輝度比(背景輝度/光源輝度)によって対比-総量グレアの変移点を表した。 (2)については、まず窓面の周辺視にある青空光からのグレア感を明らかにするために、グレアに対する分光分布の影響に関する被験者実験を行った。短波長成分を多く含む光源の周辺視ではフルスペクトル光源より低い輝度で眩しさを感じることを定量的に示した。また、実大のブラインド装着時の窓面を用いて不快グレア評価実験を行い、(1)と(2)について確認を行った。 これらの結果に基づき(3)として、昨年度作成した屋外照度を用いたグレアシミュレーションプログラムに天空の輝度分布、地表部分の輝度分布、対向建物等の影によるブラインドスラット上の輝度分布をあらたに組み込み、実際のオフィスでの自動ブラインド制御プログラムを作成した。また、大空間オフィスにおいて、各評価位置から最大グレアとなる窓位置を抽出し、在席位置に基づくブラインドのゾーン制御について検討した。数値シミュレーションと実際のオフィスで被験者実験の結果から、水平視野角90度範囲をゾーンとしたブラインドのゾーン制御で不快グレア抑制が可能なことを示した。 さらに日射遮蔽装置として5種類のブラインド(通常、拡散型、ツートン、角度変化型、ライトシェルフ型)装着時の窓面輝度分布を考慮した不快グレアシミュレーションを行い、遮蔽装置の評価を行った。
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