2009 Fiscal Year Annual Research Report
建物群を対象としたLCC予測に基づくLCM手法に関する研究
Project/Area Number |
21360294
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
位寄 和久 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00244103)
|
Keywords | FM / LCC / LCM / LCRC / 改修 / 修繕 / 推定式 / CAFM |
Research Abstract |
1. 事前調査と入手資料のデータベース化:ランニングコストの中でも特に修繕・改修工事に焦点を当てたLCC及びLCM研究に関して、論文やその他文献を中心に調査を実施した。分析対象とする大手通信事業者から得た工事実績データを整理し、後の研究行程で活用する準備を行った。同時に、入手データの基礎的分析を行った。 2. LCC予測式の提案と評価:前フェーズで作成した実績データに基づき、LCC予測式を提案した。具体的には、入手した実績データの回帰分析と、建築保全センターの精算法及びBELCA建材データベースから算定した回帰分析の併用により予測式を構築した。手始めとして、運用管理上重要である外壁・屋根を予測式の対象部位とした。精度向上のため、道連れ工事などの実際の工事行程やデータ提供者の保有施設の特殊性などを考慮した。実在する建物を対象に予測式を用いてLCCを算出し、実績値との比較・検証を行った結果、十分に実用に耐えることが明らかとなった。 3. 建物群を対象としたLCM手法(プロトタイプ)の提案:LCM手法確立の第一のステップとして、投資金額の平準化と予防保全を中心とする計画的工事実施を目的とし、建物群を対象とした工事時期及び工事部位のマネジメント手法を構築した。「物理的な不具合を生じさせないで、建物群の保全工事への単年度投資金額を平準化する」という単純なルールに基づく平準化手法を数パターン構築した。ケーススタディーとして、構築した平準化手法を大手通信事業者が所有する一部の建物群を対象に適用し、平準化率から評価した。
|
Research Products
(3 results)