2011 Fiscal Year Annual Research Report
建物群を対象としたLCC予測に基づくLCM手法に関する研究
Project/Area Number |
21360294
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
位寄 和久 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (00244103)
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Keywords | FM / LCC / LCM / LCRC / 改修 / 修繕 / 推定式 / CAFM |
Research Abstract |
1提案したLCM手法の他対象への適用による評価:前年度に提案した生涯修繕・更新費用(LCRC)の単年度投資額平準化手法を様々な角度から評価する一環として、当該手法を大学キャンパス施設に適用した。結果として、平準化の手順については変更なく適用できたが、平準化条件に大幅な改良が必要となった。理由としては、前年度まで研究対象としてきた大手通信事業者組織と今年度の評価で研究対象とした大学組織では、施設維持予算の獲得方法に大きな違いがあったためである。この研究により、提案したLCM手法の一般化の可能性と限界について明らかにすることができた。 2BIMを導入したLCC算定手法の開発と評価:LCM支援システム構築の際のデータベース開発に寄与する研究として、BIMに対応した建築専用オブジェクト指向3DCADを活用したLCRC算定手法に関する研究に本格的に着手した。建物の3Dデジタルモデルから面積や部材数量を拾い出すことで、従来ひとの手で図面を対象に行っていた拾い出し作業の自動化と拾い出された数値根拠の明確化が期待できる。具体的には、デジタルモデルから面積数量を拾い出し積み上げる精算法を自動化した方法と、予測式をデジタルモデルに組み込み、最小限の与条件からLCCを推定する方法の2つを提案した。評価の結果、使用目的に応じて2つの手法を使い分ける必要があることが判明した。 3LCM支援システムの開発に向けたウェブBIMデータ表示システムの検討:LCM支援システムのインターフェース部分に関する研究として、BIMモデルの部材情報を3Dモデルと関連させながらウェブ上に表示するインターフェースを開発した。将来的には、BIMモデルをデータベースの一部としたLCM支援ウェブシステムを開発する予定である。
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Research Products
(5 results)