2009 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の集落空間における人工的「抱護」の形態と機能に関する研究
Project/Area Number |
21360300
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Research Institution | Toyama University of International Studies |
Principal Investigator |
浦山 隆一 Toyama University of International Studies, 現代社会学部, 教授 (10460338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澁谷 鎮明 中部大学, 国際関係学部, 教授 (60252748)
山元 貴継 中部大学, 人文学部, 准教授 (90387639)
仲間 勇栄 琉球大学, 農学部, 教授 (70142362)
鎌田 誠史 神戸芸術工科大学, 大学院, 助手 (70512557)
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Keywords | 景観・環境計画 / 抱護林 / 沖縄 / 集落空間 / 風水思想 |
Research Abstract |
本年度は萌芽研究(代表:澁谷)の総括と今後の課題の整理を、6月に2回の研究会(中部大・琉球大)で検討した。腰当型の沖縄集落モデルとは異なる井整然型の計画村落(石垣市・旧四箇村)が沖縄本島の東海岸にも複数存在するとの指摘があった。また地籍関係資料として「一筆地調査図」の存在と確認の報告がなされた。8月の研究会(中部大)では仲間が植物生態学の立場から抱護林研究の現状について報告を行った。また招聘者・市川清士氏から沖縄サンゴ礁学の視点でのレクチャーを受けた。8・9月にかけて、全員が沖縄・石垣調査を行った。浦山・仲間は沖縄本島北部の村抱護の残存状況調査と抱護形態の抽出を担当した。鎌田・山元は調査集落21村の「一筆調査図」と「米軍航空写真」のデジタル・データー化の作業を担当した。また石垣市において、浦山・山元は「旧四箇村」の現状再調査に並行して、「地籍公図」と土地台帳の確認から四箇村抱護林における消滅過程の根拠を得た。その結果は日本地理学会で報告した(発表者:山元)。さらに澁谷は「八重山群島測量図」から宮良間切小浜村の資料収集し、竹富町小浜島の現地調査を行った。2月には韓国から裨補研究者ら3名を招聘し、沖縄にて合同現地調査と研究会を開催した。韓国側から、風水思想と抱護概念との関連を明らかにする事の重要性が指摘された。今年度の研究結果として、沖縄本島北部調査において「西海岸・海辺型(今帰仁村今泊集落)」と「東海岸・海辺型(名護市久志集落)」の形態類型が確認された。また読谷村旧喜名集落の抱護林について鎌田が、今帰仁村今泊集落における「村抱護」の植生の分布と年代考察について仲間が、芸術工学会並びに日本海岸林学会で発表した。
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Research Products
(6 results)