2010 Fiscal Year Annual Research Report
酸化物の粒界共偏析と不定比性の制御による低温・高速超塑性セラミックスの創製
Project/Area Number |
21360328
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
平賀 啓二郎 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, グループリーダー (80354190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 炳男 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主席研究員 (50254149)
森田 孝治 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (20354186)
吉田 英弘 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (80313021)
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Keywords | 高速超塑性 / 微結晶粒酸化物 / 粒界偏析 / 不定比性 / 局所応力緩和 |
Research Abstract |
本年度は下記1および2を中心に研究を実施し、各項に記載の結果を得た。 1.粒界ドープ・共偏析に関する現象の制御 粒径0.45μmで相対密度99%まで緻密化した無添加・高純度の3Y-TZPを基準材として、2~4価陽イオンを添加して検討した。焼結挙動に対しては、緻密化一粒成長挙動にほとんど影響しない場合、粒成長を抑止して緻密化を促進する場合、粒成長と緻密化をともに促進する場合の三通りが認められた。また、分子軌道計算による理論解析により、界面での化学結合状態と輸送現象の相関の面から共偏析の効果に関する知見を得た。一方超塑性挙動について、3.3×10^<-2>s^<-1>の高ひずみ速度域で検討を行った。今年度検討対象とした無添加Y-TZP(Yイオンが粒界偏析)にAlないしSiを共偏析させた系では、超塑性の発現温度低下や変形促進効果を生じないとの結果を得た。 2.局所緩和を促進するための不定比性の制御 MgOを含む2~3元スピネル相を3Y-TZP中に微細分散・複合化させる手法を検討した。その結果、MgOのモル比制御によって化学量論組成からずらした系を用いることにより、常圧下での反応焼結法でin-situの微細粒・複合緻密化が可能なことを見出した。これと並行させて、放電焼結法を用いた微細粒緻密化手法についても検討を行い、スピネル相やアルミナ相の微細粒緻密化条件を明らかにした。
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Research Products
(27 results)