2012 Fiscal Year Annual Research Report
酸化物の粒界共偏析と不定比性の制御による低温・高速超塑性セラミックスの創製
Project/Area Number |
21360328
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
平賀 啓二郎 北見工業大学, 工学部, 教授 (80354190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英弘 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主幹研究員 (80313021)
金 炳男 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主席研究員 (50254149)
森田 孝治 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, 主幹研究員 (20354186)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高速超塑性 / 微細粒緻密化 / 微結晶粒酸化物 / 不定比化合物 / 固溶体 |
Research Abstract |
(1)粒界ドープ・共偏析が高速超塑性発現に及ぼす効果: 前年度に引き続き、高速超塑性が発現するための条件を満たす無添加Y-TZPの高緻密化焼結体を対象として、陽イオンドープが変形開始温度と破断延性に及ぼす効果を検討した。その結果、通常ひずみ速度域(1E-4/s)では変形応力の低下や延性向上の効果を示すイオン種であっても、その多くは高ひずみ速度域(≧1E-2/s)での延性を必ずしも向上させないことが明らかになった。また、焼結後に正方晶の安定性が保持される範囲で複数の陽イオンを過剰に固溶させると、常圧焼結によって結晶粒径が≦0.2μmの緻密焼結体が得られ、目標とした1300 ℃域で高速超塑性(2E-2/s)を発現することを確認した。 (2)局所緩和機構を促進するための不定比性の制御と微細粒緻密化: 前年度までに確立した反応焼結法によって、Bサイト陽イオンを過剰に含むスピネル相、Bサイトイオンを主体とする立方晶酸化物、Y-TZP相の3相複合材料の合成を試み、常圧下での微細粒緻密化に成功した。得られた3相複合材料系では、1350℃近傍域における高速超塑性(2E-2/s)の発現を確認した。この発現温度は、Y-TZPを主要構成相に含む複合材料系に関する既往研究(本研究分担者らのスピネル-Al2O3-Y-TZP系およびスピネル分散型Y-TZP、ChokshiらのAl2O3分散Y-TZP)と比べると、200~300℃の低下に相当する。 (3)微細粒緻密化手法:上記の常圧焼結法と並行して、放電焼結による微細粒緻密化を検討した。異種イオン添加を行ったY-TZP、α-Al2O3、MgAl2O4スピネル、水酸化アパタイトを対象とした検討により、残留する微小ポアを極力消失除去し、微細粒を保ったままの緻密化の条件、さらに微細粒緻密化で透明化あるいは超塑性化する可能性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)