2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代EMC及び高機能アンテナの実現を目指した左手系複合材料の研究
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21360340
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
蔦岡 孝則 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10231432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 信吉 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30240873)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 左手系材料 / 負の透磁率・誘電率 / 電波吸収体 / 電磁遮へい材 / アンテナ材料 |
Research Abstract |
1. YIG(イットリウム鉄ガーネット)の粉砕粒子を用いた粒子分散型複合材料のマイクロ波透磁率について検討し,1 kOe程度の外部磁場下において数GHzに負の透磁率が得られることを見いだした。本材料では,磁場の大きさを変えることにより負の透磁率領域を制御できる。 2. 金属細線配列材を利用した負の誘電率構造体を用いて,2つの共振点を持つ広帯域な電波吸収体と電磁遮へいスクリーンを開発した。 3. 負の透磁率を有する置換型Baフェライト粒子を用いた粒子分散型複合材料におけるマイクロ波透磁率の周波数分散特性を粒子分散系の混合則理論を用いて解析し,Maxwell-garnet近似,Coherent Model近似を用いて,透磁率の周波数分散パラメータを分散材であるBaフェライトのパラメータから理論的に予測可能であることを示した。本研究は,左手系材料を含む複合材料の材料設計において有用な知見を与える。 4. 樹状結合した銅粒子を分散材としたCu複合材料の高周波誘電特性について検討し,電気伝導におけるパーコレーション領域で,金属線配列構造体と同様な低周波プラズマ状態が実現できることを見いだした。この成果により,粒子分散型複合材料でマイクロ波領域に左手系材料に適用可能な負の誘電率特性を実現できる可能性がある。さらに,上記YIG粒子と当該銅粒子を分散させた複合粒子分散コンポジットにおいて,外部磁場を印加することによりマイクロ波領域で負の誘電率と透磁率を同時に実現できる可能性を見いだした。 5. YIG焼結体の磁場下における負の透磁率特性による空間マッチング効果を用いて,10 GHz用パッチアンテナ(8 mm×7 mm)に本材料を装加して永久磁石で外部磁場を印加することにより,2~3GHzで-10dB程度のリターンロスを実現した。また,放射パターンの測定から本アンテナの動作を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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