2009 Fiscal Year Annual Research Report
SPS法と熱間押出しとの先駆的複合プロセスによる先進CNT/Al複合材料の作製
Project/Area Number |
21360353
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川崎 亮 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (50177664)
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Keywords | 粉末冶金 / 単分散粒子 / 粒子配列 / フォトニック結晶 / テラヘルツ波 |
Research Abstract |
(1)NSD法によるCNTと単分散アルミニウム粉末の均一混合プロセスと最適化 まず、天然ゴム中にCNTを均一に分散混合した。これはすでに報告されている手法に基づいている。この混合物に粒径が揃ったいわゆる単分散アルミニウム粉末をさらに加えて均一に混合した。その後、天然ゴムを熱分解除去し、均一に混合させたAl/CNT混合粉末を作製した。CNTへのダメージを最小限におさえることができた。 (2)パルス通電焼結によるCNT/Al混合粉末の仮焼結プロセスと最適化および界面制御性の解明 次にこの混合粉末をパルス通電焼結(SPS:放電プラズマ焼結)により仮焼結を行った。その結果固相温度条件においてもAl粒子から局所的にAl液相が、しかも短時間発生する可能性があり、そのAl液相すなわち遷移的な液相がAl粒子間に浸透すればCNTと直接接触することになる。従来の研究からCNT端部や欠陥部は容易に溶融アルミニウムと反応し、炭化物を形成することが知られている。したがって、Al液相は遷移的液相で結局固相へ移行し固相焼結となるが、その存在時間によっては一部に炭化物を形成することが十分考えられる。これはいわゆる界面制御に相当し、CNTとAlマトリックス間にアルミニウム炭化物が形成されたこととなり、単なるCNTとの接触界面でなく炭化物を介して、強固に接合された界面となる。その結果、良好な荷重伝達が可能となると考えられた。 均一分散法、In-Situ引抜試験、強靭化メカニズムの考察についてフランスボルドー大学のProf. silvainと討論を行った。
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