2010 Fiscal Year Annual Research Report
SPS法と熱間押出しとの先駆的複合プロセスによる先進CNT/Al複合材料の作製
Project/Area Number |
21360353
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川崎 亮 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50177664)
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Keywords | 粉末冶金 / カーボンナノチューブ / 均一分散 / 界面制御 / Al/CNT複合材 |
Research Abstract |
本年度(~平成23年3月31日)の研究実施計画 本研究が提案している、Step1,Step2に、さらにStep3を加えた先駆的複合プロセスによりCNTの劣化を最小限におさえてち密化され、アルミニウムマトリックス中にCNTが均一に分散し、かつ、荷重伝達に必要な界面制御を行った先進CNT分散強化型Al複合材料を作製する事を試みている。平成22年度は次に示すプロセスで進めてきたが平成23年3月11日の東日本大震災により、一部末達成のことが生じ、それを達成するために追加実験を実施した。 (1)野口らが提案したNSD(Nano Scale Dispersion)法を応用し、天然ゴムに分散されたCNTにさらに粒径の揃ったアルミニウム粉末を混合する。これにより、ダメージの少ない均一混合されたCNT/Al混合粉末を得ることができる。 (2)パルス通電焼結により混合粉末の予備焼結体を作製する。 これにより、局所的アルミニウム液相の形成とそれによる界面制御の可能性がある。 (3)予備焼結体を熱間押出しする これにより、完全にち密化することができ、単分散アルミニウム粉末を用いることで、CNTが配向したマイクロハニカム構造組織にすることができる。年度末までに、熱間押出しによる仮焼結体のち密化プロセスと最適化及び内部組織、CNT状態の分析・評価し、仮焼結体を用いて微細組織化とち密化のために熱間押出しを行った。組織は押出し方向に伸ばされたものとなり、この時、単分散粒子を用いたことから、押出し方向に対して、垂直な断面の組織は均一なマイクロハニカム的なものになり、その粒界にCNTが押出し方向に配向して存在することになる事を観察した。追加観察として、押し出し比を高くすることにより、組織は微細となることを観察し、すなわち粒界配向したCNTとCNTの平均間隔が接近することになり、結果的にCNTが均一に分散したの等価な状態に近づく事を考察した。
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