2010 Fiscal Year Annual Research Report
超高速傾斜衝突時に発生するメタルジェットの解析による異種金属衝撃圧着機構の解明
Project/Area Number |
21360357
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
熊井 真次 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (00178055)
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Keywords | 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / 接合・溶接 / 異種金属接合 / メタルジェット / 衝撃圧着 / 接合界面 |
Research Abstract |
電磁力衝撃圧着法は、爆着のように特殊な実験環境を必要とせず、通常の研究室内で金属同士を超高速で傾斜衝突させることにより強固な接合材を得る固相接合法の一種であり、その接合原理は衝突界面に発生するメタルジェットが板表面を清浄化するためであると理解されている。研究代表者はこれまで電磁力衝撃圧着時に発生するメタルジェットの高速度ビデオカメラでの撮影、さらに発生したメタルジェットの採取に成功している。昨年度は採取したメタルジェットの性質の調査を行い、接合に供される金属の種類とメタルジェットの成分との関係を明らかにすることに成功した。そこで本年度は、異種金属衝撃圧着機構を解明するために重要な波状界面の形成挙動に着目し、主にCu/Ni接合材をモデル材として、衝撃解析ソフトを利用した超高速傾斜衝突のシミュレーションを行い、またこれと並行して、電磁力衝撃圧着法による種々の金属の同種・異種金属接合を行った。その結果、次のようなことが明らかとなった。(1)衝撃圧着試験、シミュレーション結果ともに、板の衝突方向に沿って波状界面の波長、振幅が増加した。(2)シミュレーションによりFlyer plateの板厚ならびに衝突速度に伴って、波状界面の形状は直線状からsin波状へと変化することがわかった。(3)電磁力衝撃圧着実験によっても、Flyer plateの板厚ならびに衝突速度が増加すると、波状界面の波長、振幅が増加することが確認できた。これらの結果は、Flyer plateの運動量が波状界面の形態を決める重要な因子であることを示唆している。
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Research Products
(5 results)