2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360371
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
西谷 滋人 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50192688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉矢 真人 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00399601)
安田 秀幸 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60239762)
中島 英治 九州大学, 総合理工学部, 教授 (80180280)
波多 聡 九州大学, 総合理工学部, 准教授 (60264107)
池田 賢一 九州大学, 総合理工学部, 助教 (20335996)
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Keywords | 凝固プロセス / 電子顕微鏡観察 / 熱力学測定 / 第一原理計算 / パワーデバイス |
Research Abstract |
SiCを現在のパワーデバイスの素材であるSiに置き換えることができれば,変換損失の半減が可能で,日本国内の電気使用の削減効果は原発4基分に相当すると試算されている.このSiCの普及の妨げとなっているのが,高価な単結晶ウェハー製造プロセスである.これを打破する画期的な手法が関西学院大・金子らによって数年前に提案された.研究代表者である西谷は,この原理の解明を求められ,安定一準安定平衡状態図(ダブルダイアグラム)から解釈できることを示した.この新規な結晶成長の機構を解明するため,以下の2点について研究を行った. 【SiC多形間の微小なエネルギー差】SiCの多形を組み合わせた電池を構成し,測定を試みたが起電力を測定できなかった.これが,測定の限界値以下であるためなのか,界面の活性化に失敗しているかは不明である.そこで,理論的に求めるため,振動自由エネルギーと取り込んだ有限温度の自由エネルギー計算を行っている.そこでは,平面波基底を用いた場合,カットオフエネルギーが1000eV程度の高精度な第一原理計算が必要であることが判明した. 【結晶成長中の低濃度の導入欠陥】化合物半導体SiCで平衡する雰囲気によって化学ポテンシャルが変わる効果を取り入れて,極性界面の表面エネルギーを第一原理計算から求めた.その結果は,液相のSiと共存する雰囲気で成長させた結晶において(0001)面が大きく,マイクロパイプが閉塞するように成長していく実験事実を説明している. これらの結果はCalphadを初めとする国際会議,国内会議にて発表した.
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Research Products
(12 results)