2011 Fiscal Year Annual Research Report
氷晶テンプレート法により作製したマイクロハニカム状モノリス体の高機能化
Project/Area Number |
21360384
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向井 紳 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70243045)
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Keywords | 化学工学 / 反応・分離工学 / セラミックス / 環境技術 / 環境材料 / ゾルーゲル / 凍結乾燥 / 有機-無機ハイブリッド |
Research Abstract |
本研究では研究代表者らが開発したマイクロハニカム(MH)状モノリス体の普及を加速すべく、そのさらなる高機能化を目指した。本年度は前年度までに開発した活性種固定化技術を利用し、一連のMH状高機能モノリス体を試作した。また、得られたモノリス体の性能を確認し、さらにそれらの性能の向上も図った。 まずnmサイズの活性種であるヘテロポリ酸(HPA)をMH状シリカに固定化した試料について、エステル化反応に対して非常に高い活性を示すこと、つまり液体酸の代替として利用可能であることを確認した。反応液にわずかにHPAが溶出したが、セシウム塩を使って部分中和することで、活性が高く、溶出がほとんど起こらないモノリス体を得ることに成功した。得られたモノリス体の性能を流通系で評価したところ、流体抵抗が非常に低いことが確認でき、耐久性も非常に高いことが分かった。 Åサイズの活性種であるスルホ基を部分炭素化したMH状レゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)樹脂モノリス体に固定化した試料については、高いイオン交換能を有することを明らかにし、流体抵抗が低いことも確認した。さらにこのモノリス体も固体酸としても利用可能であることを実証した。 シリカとRF樹脂を複合化したMH状モノリス体については、RF樹脂を燃焼除去することにより直状流路間に連結孔を導入することができ、さらに不活性雰囲気中で高温処理することにより、マイクロハニカム状のSiCに変換できることも明らかにした。つまり耐熱性に非常に優れたマイクロハニカム状モノリス体の作製にも成功した。 昨年度に既に光触媒能を有するMH状モノリス体の開発に成功しているため、計画調書で開発を目指していたMH状高機能モノリス体を全て開発できたことになる。これらの成果は国内外の会議において発表をしている。
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Research Products
(20 results)