2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360391
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水野 哲孝 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (50181904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 さやか 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (10361510)
鎌田 慶吾 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40451801)
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Keywords | 金属酸化物 / 金属水酸化物 / 担持触媒 |
Research Abstract |
本申請研究では、構造の規定された活性点を有する担持触媒を調製することを目的とする。今年度は、(1)金属原料中に塩素、アンモニア、有機物を一切含まない単核の金属水酸化物を調製、(2)それらを前駆体として、pH、濃度、温度などを変化させて溶存金属種の系統的制御、(3)制御した溶存種の担体への固定化、という新規な調製法により構造を規定した担持白金触媒の開発を行った。ヘキサヒドロキソ白金酸を触媒前駆体として、触媒調製を試みた。ヘキサヒドロキソ白金酸を用いることで、ハロゲンや有機リガンドフリーな触媒が調製できる。そこで、ヘキサヒドロキソ白金酸の種々の添加剤存在下での溶解試験を行った。塩基性条件下では主として単核種として溶存すること、酸性条件下では脱水縮合により(水)酸化白金コロイドとして溶存することを明らかにした。また、(水)酸化白金コロイドの粒子径は酸溶液の濃度や保持温度により容易に制御できることを明らかにした。酸性溶液中での(水)酸化白金コロイドの粒子径を3~7nmでコントロールすることにも成功した。ヘキサヒドロキソ白金酸を用いて溶存種をコントロールした溶液から溶存種の構造を反映した担持触媒を調製することに成功した。単核の溶存状態(塩基性条件)からは、単核構造を有する担持白金触媒を、鎖状多核溶存状態(酸性条件)からは、鎖状多核構造を有する担持白金触媒を調製することに成功した。従来の白金アンミン錯体を用いた場合にはこのような粒子径のコントロールができない。
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Research Products
(5 results)