2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノカーボン内における水素吸蔵合金の生成およびその水素吸収・分離特性評価
Project/Area Number |
21360394
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐野 紀彰 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (70295749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田門 肇 京都大学, 工学研究科, 教授 (30111933)
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Keywords | カーボンナノホーン / カーボンナノチューブ / アーク放電 / 水素吸蔵 / 吸着 |
Research Abstract |
カーボンナノホーンやナノチューブなどのナノカーボンに細孔を付加することによって水素などのガス燃料の吸蔵特性を高めることができる。また、金属ナノ粒子をそれらのナノカーボンに担持することによりさらにガス吸蔵特性を高めることができるという報告がある。本年度の検討では、当研究グループが開発している液体中アーク放電法により合成したカーボンナノホーンに細孔を酸化処理により付加し、モデルガスとしてメタンの高圧吸着の特性を調べた。細孔の付加条件およびカーボンナノホーンの合成条件とメタン吸着特性との関係を明らかにし、液体中アーク放電合成および酸化処理の最適条件を求めた。 細孔付加により、200m^2/g程度のカーボンナノホーン表面積の初期値が1000m^2/g程度に増加することが分かった。この表面積増加のためにはバーンオフ40%程度になるように酸化処理するとよい。ここで、表面積が最大になるように細孔を付加すると、メタン吸着量が顕著に増加することがわかった。さらに、圧縮処理をすることによりカーボンナノホーン体積あたりのメタン吸着量を増加することが出来ることがわかった。さらに、電極寸法や放電形式などの液体中アーク放電法における放電条件を変えて生成物の純度を向上することにより、酸化処理の最適バーンオフの量の許容幅が広がることを明らかにした。 H21年度はモデルガスをメタンとしカーボンナノホーンを炭素材料として実験を行うことで、主に炭素材料の構造制御に重点をおいた研究をしたが、この成果は次年度にさらに金属触媒も付加して水素吸蔵特性を向上させる検討を行うための基礎となる。
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Research Products
(4 results)