2009 Fiscal Year Annual Research Report
生合成工学による新規大環状抗生物質の生成プラットフォーム開発
Project/Area Number |
21360404
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仁平 卓也 Osaka University, 生物工学国際交流センター, 教授 (70144441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 浩 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教 (20294035)
木谷 茂 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教 (10379117)
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Keywords | 休眠遺伝子 / 生合成遺伝子クラスター / クラスター特異的転写因子 / 糸状菌 / 放線菌 |
Research Abstract |
有用抗生物質の生産菌として著名な土壌原核微生物である放線菌および真核微生物中では最も高い生理活性物質生産能を誇る糸状菌など、多数の二次代謝系生合成遺伝子クラスターを有する微生物を対象として、複数のクラスター特異的転写活性化因子の導入・発現制御を介して、通常休眠している二次代謝系遺伝子クラスターを網羅的に発現させ、潜在的な生理活性物質群を生産・同定する。更に、潜在的な二次代謝能を100%発揮する株を構築した後、生合成工学により改変した生合成遺伝子を導入することにより、大環状骨格をもつ新規な生理活性物質生成プラットフォームを開発することを目的とする。 本年度は、糸状菌に注力し、Aspergillus oryzaeを基本発現宿主として、ポリケタイド系の生理活性物質であるシトルニン生合成系にクラスター特異的転写活性化因子であるctnAを導入した。生合成クラスターの一部としてnative promoterの支配下で導入した場合には、明確なシトルニンの生産が見られたが、微量であり、大量生産には至らなかった。そこで、trpCプロモーター支配下で高発現するctnAを別途導入した結果、シトルニンの生産量が400倍以上に増加し、シトルニンの高生産に成功した。ついでロバスタチン生合成系にクラスター特異的転写活性化因子の導入と発現により、同様に高生産を達成した。また、クラスター特異的転写因子ではないが、より高次のグローバル制御因子であるlaeAを導入した株も検討した結果、二次代謝能が昂進された有用な発現宿主の構築に成功した。
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[Journal Article] Analysis of Two Additional Signaling Molecules in Streptomyces coelicolor and the Development of a Novel Butyrolactone-Specific Reporter System.2009
Author(s)
Hsiao, N-H., Nakayama, S., Merlo, M.E., de Vries, M., Bunet, R., Kitani, S., Nihira, T., Takano, E.
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Journal Title
Chemistry & Biology 16
Pages: 951-960
Peer Reviewed
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