2009 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹細胞及び人工多能性幹細胞の肝分化誘導プロセスの開発とバイオ人工肝臓への応用
Project/Area Number |
21360407
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水本 博 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (90346817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 稔尚 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10194747)
井嶋 博之 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10274515)
中澤 浩二 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (00304733)
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Keywords | ハイブリッド型人工肝臓 / ES細胞 / iPS細胞 / 肝細胞 / 分化誘導 / 再生医療 |
Research Abstract |
1) オルガノイド培養法によるマウスiPS細胞から肝細胞への分化誘導 マウスiPS細胞(iPS-MEF-Ng-20D-17)に対し、血漿分離用中空糸内部に遠心力によって細胞を充填し,オルガノイド形成を誘導する中空糸/オルガノイド培養法を適用し、肝細胞への分化誘導を行った。分化誘導条件として、マウスES細胞において肝細胞への分化誘導が確認された条件を使用した。iPS細胞は中空糸内部において旺盛な増殖活性を示し、高密度培養が達成された。幾つかの肝特異的遺伝子の発現について解析を行った結果、培養経過と共に遺伝子発現レベルは増加した。そして、培養2週間目よりアンモニア除去能、アルブミン分泌能の発現が認められ、これらの機能は少なくとも培養1ヶ月間維持できることが示された。また、細胞の増殖挙動、肝特異的遺伝子や肝機能の発現時期にっいて、iPS細胞はES細胞とほぼ同様の挙動を示すことが確認された。この結果、ES細胞によって得られた知見により、iPS細胞においても同様に肝分化誘導が可能であることが示された。 2) 分化誘導過程における未分化細胞除去に関する検討 多能性幹細胞の分化誘導過程において、ある特定の細胞集団のみを選別する検討として、未分化細胞が特異的に発現する細胞表面抗原であるSSEA-1を指標として細胞分離に関する検討を行った。単層培養条件下において分化培養5日目の細胞集団に対し、抗SSEA-1抗体が標識された磁気ビーズを用いた磁気細胞分離によって、表現型の異なる2種類の細胞集団に分離することが可能であった。現在、未分化細胞集団を除去した細胞集団を用いた肝細胞への分化培養を行い、細胞分離が分化効率に与える影響について検討中である。
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Research Products
(20 results)