2009 Fiscal Year Annual Research Report
CAMUI型ハイブリッドロケット燃料グレイン最適形状設計手法の開発
Project/Area Number |
21360410
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
永田 晴紀 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (40281787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸谷 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00301937)
脇田 督司 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80451441)
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Keywords | ロケット / 燃焼 / 宇宙インフラ |
Research Abstract |
(1)燃料後退速度定数αの取得 推力200kgf級モータを用いて地上燃焼実験を実施し、各燃焼面の燃料後退速度を計測した。これまでの研究により得られた各燃焼面の燃料後退速度式における係数αの値を、各燃料ブロック位置における局所O/Fの関数として得た。 (2)酸化剤噴流が衝突する燃焼流れ場の解明 噴流衝突面で固体燃料と酸化剤噴流との拡散火炎が形成される基礎燃焼実験装置による燃焼実験を実施した。レイノルズ数を一定に保ったまま燃焼室圧力および酸化剤流速を変化させ、異なるスケール間で燃焼特性の比較を行った。燃料後退速度に及ぼす乱流強度の影響を明らかにした。また、C2発光バンドによる火炎形状の観察により、燃焼場のスケールと反応領域の相似性の関係を明らかにした。 (3)最適グレイン形状を探索するアルゴリズムの開発 CAMUIロケットの燃料グレインにおいては、縦に並べられた6~10個の燃料ブロックが同時に燃え進む。前端面、後端面、およびポート内面がそれぞれ独立に燃え進むが、ポートの外周がブロックの外周に到達すると燃料ブロックが二分割され、燃料グレインの崩落が起こるため、それ以上燃やすことができない。燃料グレインの燃え残りをゼロにするためには、ポートの外周がブロックの外周に到達するブロックが現れる以前に、全てのブロックで同時に軸長さがゼロになれば良い。これを満たす形状が目指す最適グレイン形状である。最適グレイン形状を得るため、探索空間の縮小に有効であると言われている遺伝的アルゴリズムを適用した。計算の結果、400世代前後で最適なグレイン形状を得ることに成功し、開発したアルゴリズムの有効性を確認することができた。
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