2009 Fiscal Year Annual Research Report
スマートストラクチャ素子を活用した翼型失速回避制御システムの構築
Project/Area Number |
21360412
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
李家 賢一 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (20175037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂田 保人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (50216488)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 流体工学 / 剥離流 / 流体制御 |
Research Abstract |
翼型上に生ずる層流剥離泡は、迎角を上げていくと突如崩壊し、翼型失速を引き起こす。現在のところ、層流剥離泡の崩壊を予測することのみならず崩壊のメカニズムも未だ完全には解明されていない。本研究では層流剥離泡崩壊の抑制と翼型失速の回避を目的とした「剥離泡崩壊制御板」について、より効果の高い失速制御を可能とする機構と失速制御手法を確立することを目的とする。 そのために、剥離泡崩壊の原因と考えられる剥離泡から放出される渦構造の生成を制御するスマートストラクチャ制御機構を用いて剥離流れ場の制御を試みる研究を行っている。 研究初年度である平成21年度は、 ・翼型計測用風洞での実験準備を開始した。 ・剥離制御板を含んだより広い領域で流速計測が可能になるよう、PIV流速装置の設置ならびに調整を行った。 ・このPIV装置を用いて、剥離泡崩壊制御板をとりつけた翼型模型まわりの流れ場計測を行った。 ・今年度はスパン方向に形状が変化した剥離泡崩壊制御板に主に着目し、剥離泡崩壊制御板後方で発生している渦の構造を調査した。 ・コード方向にある程度柔軟に変化する剥離制御板構造についても検討を始めた。 ・非定常的な流れの挙動を把握するために、PIV用に時系列流速計測機能付加装置を導入し整備を開始した。 ・剥離制御板の動作を制御する機構についても検討を進め、動作機構の製作とその効果の検証も始めた。 ・風洞で用いる翼型模型にあわせた数値計算の検討を開始した。 ・論文公表ならびに学会発表を行った。また本研究に関連する翼の揚力特性に関する実験結果をとりまとめて公表した。
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Research Products
(4 results)