2010 Fiscal Year Annual Research Report
微小重力環境実験による三次元離散化燃料系の燃焼ダイナミズム解明研究
Project/Area Number |
21360419
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀬川 大資 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00264804)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 熱工学 / 微小重力 / 推進・エンジン / 液体燃料 / 噴霧燃焼 / 群燃焼 / 蒸発 |
Research Abstract |
本研究の目的は,実験研究により三次元離散化燃料系である燃料液滴群が蒸発,自発着火して燃焼する一連の非定常過程について,それらの過程に及ぼす燃料液滴直径,液滴間距離,燃料性状といった主要因子の影響を明らかにすることである.現象を複雑化する自然対流の影響を低減するために,微小重力環境を利用して実験を行い,光学観測によって蒸発速度,蒸発時間,自発着火挙動,自発着火の遅れ時間,火炎挙動,燃焼速度,燃焼時間などをデータベース化する. 本年度は予定どおり,比較的大きな液滴を実験対象として,液滴直径の不均質性と液滴間隔,初期液滴直径の影響について検討した.液滴直径の経時変化や液滴寿命については,周囲液滴が大きいほど,また周囲液滴が近いほど,現象の非定常性が強くなり,前半の蒸発速度は小さくなる一方で,後半の蒸発速度は逆に高まることが確認されていたが,その影響と周囲液滴の距離と寸法との積との間に相関が見られるものの,初期液滴直径が小さくなると非定常性はさらに強くなることが明らかになり,実験結果のデータベースが充実した.今後も引続いてデータベースの充実を行う. また,第二段階としたインクジェット技術を応用した液滴生成手法についても,その試作と確認を終え,実験に供する直前の段階まで進むことができた.火炎形態モードマップが微細側(左下方)を拡張するなど,データベースの充実を進める.
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