2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360422
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
杉本 末雄 立命館大学, 理工学部, 教授 (70093424)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 幸弘 立命館大学, 理工学部, 准教授 (00388125)
|
Keywords | GPS / GNSS / 衛星測位 / カルマンフィルタ / 慣性航法 / GPS測位アルゴリズム / 非線形フィルタ |
Research Abstract |
本研究は,精密な単独測位や新たな相対測位アルゴリズムの導出および日本上空での電離層遅延誤差,対流圏遅延誤差,衛星軌道誤差などを推定し,測位の補強データを利用者に提供するシステムの構築を試みることを目的としている.平成22年度は,下記のテーマに沿って研究を進め,研究成果を論文として公表,学会において口頭発表を行った (1) 誤差情報生成システムの開発および関連アルゴリズムの開発:多数の電子基準点におけるGPS観測データに基づいて,測位誤差の要因である日本上空の電離層,対流圏の影響を推定するためのモデルを提案した.特に球冠調和関数を用いたモデルに基づく補正情報を利用することで,より精度の高い測位が実現できることを示した.また,測位演算と同時に電離層や対流圏遅延の影響を推定するアルゴリズムを提案し,100km以上の長基線長における測位において有効な測位エルゴリズムとなることを確認した (2) マルチパス等の異常データ検出アルゴリズムの開発:観測量に含まれる異常値を,カルマンフィルタのイノベーション過程に対するカイ二乗検定や尤度比検定等の統計的検定手法を用いて検出するアルゴリズムを提案し,自動車における観測データを用いてその有効性や問題点について検討をを行った.これに基づき平成23年度には実システムにおける処理アルゴリズムの提案,検証を行う予定である (3) GNSSとINSを複合した測位アルゴリズムの開発:慣性航法(INS)とGNSSとの複合システムの構築には,非線形システムの状態推定を行う必要があり,本研究では各種の非線形フィルタや,それらを融合したフィルタを導出し,複合航法における有用性を検証した.また,無線電波強度による屋内測位アルゴリズムを最尤推定法に基づき提案し,INSのみならずその他のセンサネットワークを利用したシームレスな測位方法について研究,検討を行った
|
Research Products
(21 results)