2010 Fiscal Year Annual Research Report
荒天海域の耐航性能推定法としてCIP・直交格子法の実用化に関する研究
Project/Area Number |
21360433
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
胡 長洪 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (20274532)
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Keywords | 船舶海洋工学 / 荒天中の耐航性問題 / 数値流体力学 / CIP・直交格子法 / 流体・構造連成解析 |
Research Abstract |
CIP・直交格子法を本格的な荒天中の耐航性問題の評価ツールに発展していく研究は、本年度が2年目であり、計算コードの並列化と流体・構造連成解析法の開発に重点を置き、得られた主な研究成果は以下である。 (1)CIP・直交格子法の計算コードに対してPCクラスターで高度並列運算を実現するために、MPIに基づくコードの並列化に関する研究開発を行った。まずこれまでの研究で開発されたFortran77のコードをベクトル化や並列化に適したFortran90形式に書き換え、プログラムの最適化を施した。コード並列化改造に関して、今年度では移流・拡散計算と圧力反復計算に対するコードの並列化改造を完了し、性能の確認を行った。開発された並列化コードには異なるシステムへの移植性を考慮してプログラムの構造に対して工夫を凝らした。 (2)直交格子法ベースの流体・構造連成解析法に関する研究を行った。流体解析はCIP・直交格子法、構造解析は非線形有限要素法を用いた流体・構造連成解析に関する分離解析法(Partitioned approach)の開発を行い、今年度では構造解析用の非線形有限要素法プログラムを作成し、2次元の連成計算コードを完成した。特に分離解析法が問題になりやすい連成の安定性に関して、流体・構造計算の反復回数、緩和係数、構造へ加わる流体荷重の平滑化などの項目について重点的に研究を行い、安定した計算ができるようになった。さらに、前年度で実施した床に設置された弾性垂直板に水が衝突するダム崩壊実験に対応する数値シミュレーションを行い、水面変化および板の弾性変形について計算と実験を比較し、計算精度の確認とともに、今後の研究開発方向について検討を行った。
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Research Products
(5 results)