2010 Fiscal Year Annual Research Report
定常ST配位形成のための電子バーンシュタイン波モード変換・電流駆動機構の解明
Project/Area Number |
21360452
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
出射 浩 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (70260049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 伸 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (80170025)
福山 淳 京都大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60116499)
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Keywords | 電子バーンシュタイン波 / 位相配列アンテナ / 球状トカマク / プラズマ加熱電流駆動 / 反射計計測 / 輻射計計測 / 散乱波計測 |
Research Abstract |
整備された定常加熱電流駆動システム、反射・輻射計アンテナシステムを用いてQUEST装置における加熱・電流駆動実験を推進し、定常ST配位維持に向けた電子バーンシュタイン波電流駆動機構の解明に取り組んだ。平成21年度は10kA,0.8秒間のプラズマ電流維持であったが、25kAのプラズマ電流を17秒間維持することに成功し、定常ST配位維持の観点で大きな進展があった。これまで測定できていなかったプラズマ密度を測定し、カットオフを超えた高密度領域での加熱・電流駆動窓を見いだすことに成功した。位相配列アンテナを用いた反射計計測システムが構築され、プラズマ密度の分布測定を開始した。電子バーンシュタイン波へのモード変換シナリオの検証には輻射計計測が欠かせない。輻射波はコヒーレント波として観測されず、位相配列アンテナによる受信には、詳細検討が必要である。低電力試験装置での原理実験で、非コヒーレント波でもコヒーレント時間を十分に考慮すれば、輻射波でも位相配列が組めることを明らかにした。また、実際にQUEST装置における電流駆動プラズマからの輻射波を計測した。これまで、電子バーンシュタイン波への最適なモード変換に必要とされる入射角、入射偏波面の検討を進めてきた。非最適時のモード変換も併せて取り扱う多重光線追跡解析を進め、電流駆動で必要なアンテナ設置条件を詳細に検討した。効率の良い電流駆動には、アンテナ位置を装置赤道面から上下にずらして設置する必要がある。最適モード変換時に行われきたフォッカープランク解析を、非最適モード変換を含む多重光線追跡時に行う準備を進めた。
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