2010 Fiscal Year Annual Research Report
高出力マイクロ波光源を用いた協同トムソン散乱による高速イオン計測手法の開発
Project/Area Number |
21360455
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
田中 謙治 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (50260047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村岡 克紀 中部大学, 工学部, 教授 (80038546)
森下 一男 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (60109353)
久保 伸 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (80170025)
下妻 隆 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (80270487)
西浦 正樹 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (60360616)
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Keywords | 協同トムソン散乱 / 高速イオン / ジャイラトロン / LHD |
Research Abstract |
本研究では新しい高速イオンを空間分解良く高精度で計測する手法として高出力マイクロ波光源を用いた協同トムソン散乱による計測手法の開発を進めている。平成22年度の研究では計測手法の確立を目指し、検出器計の改良として、フィルターバンクのチャンネル増設と高速デジタルオシロスコープによるスペクトルの詳細計測、およびアンテナ駆動機構の改造による放電中の散乱体積スキャンによる局所信号取得の確認を試みた。新しい検出システムは稼働し、詳細なスペクトルの検出に成功した。散乱体積をゼロから最大までスキャンして、散乱信号強度の変化を計測した。その結果、散乱体積が最大になるアンテナ位置では散乱信号も最大になるが散乱体積をゼロにしても散乱信号がゼロにならなかった。これは、局所的な散乱光強度以外に真空容器内で反射した入射マイクロ波による散乱光が迷光として混入していることを示唆している。平成22年度の実験では後方散乱のため、迷光の影響を受けやすいことが考えられ、平成23年度では90度散乱のシステム、および散乱体積の後方にマイクロ波の吸収層を設定し、これにより、迷光の低減を行うことを目指す。新しい結果としては垂直ビーム入射による低域混成波の計測に成功した。これは、本研究の目的としている高速イオンを直接計測するものではないが、高速イオンの挙動を理解するのに重要な計測結果である。平成22年度で目標としていた計測手法としての確立はまだ達成されていない。平成23年度は迷光を低減し、局所信号を計測していることを確認し、その後物理データの取得を目指す。
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Research Products
(9 results)