2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360472
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
渡邉 雅之 Japan Atomic Energy Agency, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (70354842)
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Keywords | ナノ空間 / 分離 / 吸着 / 炭素材料 / カーボンナノチューブ / 活性炭 / グラファイト / アクチノイド |
Research Abstract |
本研究では、ナノサイズの微小空間を利用して核種を分離する世界初の革新的な高精度核種分離システムの構築を目指す。これに関連して、申請者は、最近ナノ空間を有するカーボンナノチューブ(以降ナノチューブ)などに、三価アクチノイド(An(III))が三価ランタノイド(Ln(III))よりも選択的に吸着され、これによりAn(III)がLn(III)から吸着分離できるという驚くべき現象を世界で初めて発見した。本研究の目的は、この吸着分離機構の解明を行い、ナノ空間を利用する高レベル廃液のシンプルで新しい高精度核種分離システムを構築することにある。 当該年度については、主にバッチ法による分離試験を対象となるランタノイド全元素にわたって行い、分離条件の探索および次年度以降のX線を用いた分光法に向けた準備を行った。 1)分離試験 分離試験においては、より系統的にデータの取得に努めた。未処理の活性炭、グラファイト、ナノチューブを用いて、各種元素のバッチ分離試験を行った。その結果、官能基の効果ばかりでなく比表面積(BET測定)やナノサイズのサイズ効果により、An(III)とLn(III)が吸着されていることが明らかとなった。 2)分光測定 分光測定に関しては、吸着前後の炭素材料を用いて、FT-IRを測定し、官能基の変化について検討した。次年度以降、不対伝子を有する遷移金属を吸着した炭素材料を使って、ESR測定(電子スピン共鳴分光法)をすることで、吸着された金属の電子状態の解明への知見を得ることも検討する。
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Research Products
(2 results)