2011 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナの物理刺激感受における新規機械受容性カルシウムチャネルの役割解明
Project/Area Number |
21370017
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
飯田 秀利 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70124435)
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Keywords | 機械受容チャネル / カルシウムチャネル / カルシウムシグナル / シグナル伝達 / 構造機能相関 / 膜貫通領域 / 植物 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
シロイヌナズナのMCA1とそのパラログであるMCA2はCa^<2+>透過性の機械受容チャネル活性もつ。機械受容チャネルの開口は、膜の伸展や歪みによって引き起こされる。このような膜の物理的変化は温度の変化によってももたらされる。そこで、低温刺激がMCA1とMCA2の活性化を引き起こすという仮説を立てて、Ca^<2+>発光タンパク質であるエクオリンを発現しているmca1欠損株、mca2欠損株およびmca1 mca2二重欠損株を用いて、MCA1とMCA2の低温刺激に応答における役割を調べた。既にmca1 mca2二重欠損株では、3℃の低温刺激後の[Ca^<2+>]_cytの上昇の程度が野生株の約半分であることを見出していたので、今年度はまずそれぞれの単独欠損株における[Ca^<2+>]_cytの上昇を調べた。その結果、この2種の単独欠損株と二重欠損株における[Ca^<2+>]_cytの上昇の程度が定量的に同じであった。このことは、MCA1とMCA2が低温刺激の感受において協調して1つの感受システムを構成していることを示唆する。次に低温により発現が誘導されることが分かっている転写因子CBF1に注目し、上記の3種の欠損株における誘導性を調べた。その結果、この3つの欠損株において野生株よりもCBF1 mRNAの発現量が低下していることを見出した。低温センサーは未だタンパク質レベルで明確に特定されていないので、本研究はそのセンサーの発見に繋がると期待される。MCA1とMCA2のイオン刺激への応答に研究において、MCA2過剰発現株は培地の通常のCa^<2+>濃度(3mM)の10倍濃度になると、生育が著しく制限されることを見出した。MCA1過剰発現株も同様の表現型を示すので、両タンパク質が植物のCa^<2+>依存的な生育制御の重要な一端を担っていることが示唆された。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Plasma membrane protein OsMCA1 is involved in regulation of hypo-osmotic shock-induced Ca^<2+> influx and modulates generation of reactive oxygen species in cultured rice cells2012
Author(s)
Kurusu, T., Nishikawa, D., Yamazaki, Y., Gotoh, M., Nakano, M., Hamada, H., Yamanaka, T., Iida, K., Nakagawa, Y., Saji, H., Shinozaki, K., Iida, H., Kuchitsu, K.
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Journal Title
BMC Plant Biology
Volume: 12:11
Pages: 1-15
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Involvement of the putative Ca^<2+>-permeable mechanosensitive channels, NtMCA1 and NtMCA2, in Ca^<2+> uptake, Ca^<2+> dependent cell proliferation and mechanical stress-induced gene expression in tobacco (Nicotiana tabacum) BY-2 cells2011
Author(s)
Kurusu, T., Yamanaka, T., Nakano, M., Takiguchi, A., Ogasawara, Y., Hayashi, T., Iida, K., Hanamata, S., Shinozaki, K., Iida, H., Kuchitsu, K.
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Journal Title
J.Plant Res.
Volume: 13(印刷中)
DOI
Peer Reviewed
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