2009 Fiscal Year Annual Research Report
レスポンスレギュレーターARRIによるサイトカイニンシグナル伝達機構
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21370021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青山 卓史 京都大学, 化学研究所, 教授 (80202498)
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Keywords | サイトカイニン / 転写 / 2成分制御系 / 標的遺伝子 / 細胞増殖 / 細胞分化 |
Research Abstract |
ARR1は植物ホルモンサイトカイニンに対する初発応答性の転写を司る転写因子である。ARR1の標的遺伝子の全体像を明らかにするため、ARR融合タンパク質をARR1プロモーターにより発現する形質転換シロイヌナズナを作成し、クロマチン免疫沈降実験(ChIP)を行った。その結果、これまでに知られている標的遺伝子であるARR6以外に、SHY2/IAA3などのプロモーター領域にARR1が直接結合していることが明らかになった。このChIPの結果を解析することにより、ARR1と結合するDNA部位をシロイヌナズナの染色体上のすべての領域に対して決定することが可能である。ARR1結合配列を用いたサイトカイニン応答に対するレポーター遺伝子の開発を行なった。ARR1結合配列の6回繰返し構造を有するプロモーターの下流に、核移行シグナルを有するYFPまたはRFPコーディング領域をつないだ遺伝子を作成し、形質転換シロイヌナズナに導入した。その結果、根冠細胞において強いシグナルが観察された。また、オーキシンシグナルへの応答性を調べるために一般的に使用されているDR5プロモーターの下流に核移行シグナルを有するYFPまたはRFPコーディング領域をつないだ遺伝子についても同様にシロイヌナズナに導入し、オーキシンとサイトカイニンに対するグナル応答を同時に観察できる系を作成した。また、改変ARR1をコードする遺伝子を作成し、サイトカイニン応答遺伝子の転写を人為的に活性化または抑制できる系を構築した。
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Research Products
(4 results)