2009 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼPB1―PB2複合体の構造解析
Project/Area Number |
21370046
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
朴 三用 Yokohama City University, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (20291932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福西 快文 産業技術総合研究所, バイオメディシナル情報研究センター, 主任研究員 (60357895)
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Keywords | インフルエンザ / RNAポリメラーゼ / 構造我解析 / 複合体 / 創薬 |
Research Abstract |
インフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼは、ウイルスの複製(増殖)に中心的な役割を担っている事や、他のタンパク質と比べ変異を引き起こす事は少ないため、新規薬剤ターゲットとして注目されて来た。インフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼが持つ3つめサブユニットのうち、どれか1つのサブユニットでも欠けるとウイルスの増殖機構が失われる事に注目し、PB1-PB2のサブユニットの複合体での構造解明を行う事を目的とする。また、このPB1-PB2の構造め情報を基に、PB1-PB2相互作用部位に結合する化合物の探索をin-silico手法で行い、抗インフルエンザウイルス剤につながる構造基盤を構築する事である。 ● PB1-PB2タンパク質の大量生産及び、結晶化、構造解析 PB1-PB2複合体の共発現系構築には既に成功しており、その結晶化のため、大量発現と共に、結晶化および構造解析に成功した(EMBO J, 2009)。様々なタンパク質の発現条件を検討した結果、PB1のアミノ酸678-757とPB2アミノ酸1-37の複合体でのタンパク質が大量の発現に成功した。そして、10mMリン酸、10mM-DDT、 20mM-MES pH=6.0の条件で、単結晶を得る事ができ、分解能2.1Aで解析に成功した。PB1/PB2の構造は、それぞれ3本のa-ヘリックスからなり、非常に強い疎水結合により、複合体を形成している。そのアミノ酸残期は、PB2ではIle4, Leu7, Leu10と、PB1では、Val715, Ile750が関与しており、こられの残期の変異体を作製し、mRNA活性を測定した結果、極めて低下する事が確認でき、in-silicoによる基盤構造を確立する事が出来た。
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Research Products
(3 results)