2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21370079
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
立花 誠 Kyoto University, ウイルス研究所, 准教授 (80303915)
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Keywords | ヒストン / エピジェネティクス / メチル化 / DNAメチル化 |
Research Abstract |
1.ピストン脱メチル化酵素、Jhdm2aノックアウトマウスの解析 ヒストン脱メチル化酵素、Jhdm2aのノックアウトマウスはホモ接合型個体であっても正常に生まれてきた。しかし以下の2点表現型が観察された。A)ホモ接合型の雄個体は不妊であった。詳細にこの原因を解析した結果、Roundspermatid以降の細胞分化が著しく阻害されており、成熟精子が殆ど見られなかった。B)ホモ接合型の個体は雌雄共に生後3-4ヶ月齢真で個体の大きさに変化は見られなゆったが、その後徐々に太り始め生後8ヶ月盆では顕著な肥満となった。これらのことにより、Jhdm2aが精子形成、肥満防止などに重要な機能を果たすことが明らかとなった。さらにそれらに責任遺伝子を同定した。 2.ヒストン脱メチル化酵素、Jhdm2bノックアウトマウスの解析 ヒストン脱メチル化酵素、Jhdm2bはJhdm2aと同様にH3K9の脱メチル化活性を示すがその機能の詳細は不明である。Jhdm2aノックアウトマウスは出生可能であるが、その直後に死ぬ個体が多い。さらに出生個体の数もメンデルの法則より低いため、胎児の発生の特に後期段階でJhdm2bが機能している可能性が高い。Jhdm2aノックアウト個体は雌雄共に妊よう性があるため、Jhdm2aと異なって生殖細胞の発生分化には必須の分子ではなかった。Jhdm2a成体の体重は野生型の半分ていどであり、Jhdm2aは生後の個体成長にも何らかの機能を有していると考えられる。
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