2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21370088
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
広野 雅文 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10212177)
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Keywords | 微小管 / 細胞骨格 / クラミドモナス / 基底小体 |
Research Abstract |
中心体の中核構造である中心子は9本のトリプレット微小管が9回対称に配置した円筒状構造をもつ。中心子の9回対称性構造は真核生物に広く保存されており、原生生物からヒトに至るまでほとんど変わらない。我々は以前に、この9回対称性が乱れるクラミドモナス突然変異株bld12を単離・解析し、1)中心子形成過程で最初に現れる9回対称性構造であるカートホイールが中心子微小管形成の足場として機能すること、2)カートホイールの中心部分はSAS-6という蛋白質から構成されていること、を明らかにした。 本研究ではこれまでに、SAS-6の結晶構造解析により1)SAS-6が2つの球状の頭部とコイルドコイル構造をとる棒状の尾部からなる2量体を形成すること、2)頭部が疎水性結合を介して9対称に会合することによってカートホイールを構成すること、を明らかにした。 今年度は、カートホイールにおけるSAS-6の機能をさらに追求するため、我々が以前に同定したカートホイール構成タンパク質、Bld10pとの相互作用を検討した。SAS-6のいくつかの断片を大腸菌で発現させ、組換えBld10pとの結合性を免疫沈降法で解析した。その結果、SAS-6のコイルドコイル領域を一部含む、C末端領域がBld10pと直接結合することが判明した。この結果は、SAS-6がカートホイール周辺部分にC末端を向けて配置し、Bld10pがその領域に局在すること、というこれまでの知見と良く一致する。この結合を阻害する変異を導入したSAS-6は中心子形成に機能できないことから、SAS-6とBld10pの直接結合が中心子形成に極めて重要であることが初めて明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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