2011 Fiscal Year Annual Research Report
ライブクレムを基盤とする分子特異的ナノイメージング法の開発
Project/Area Number |
21370094
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
原口 徳子 独立行政法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所, 上席研究員 (20359079)
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Keywords | 細胞・組織 / 遺伝子 / 蛋白質 / 生体分子 / バイオイメージング |
Research Abstract |
ライブクレム(Live CLEM)とは、蛍光顕微鏡を用いて特定分子を観察した後に、同じサンプルを電子顕微鏡で観察する方法であり、生きた細胞で得られた分子ダイナミクスと、電子顕微鏡観察から得られたナノメートルオーダーの超構造解析を同一試料で比較することにより分子特異的なナノイメージングが達成できる。本研究課題は、独自に開発したライブクレム法をさらに発展させ、より汎用性が高く・空間精度の高いナノイメージング法を開発することを目的とする。具体的には、1)これまで接着細胞に限定されていた適応範囲をより広い生物試料に広げること、2)蛍光像と電顕像の位置合わせの精度を向上させることを目標とする。本年度は、項目1)として、遺伝子デリバリー目的で開発された試薬のヒト細胞での効果について発表した(Hirose et al,Mol.Ther L,2012;Kobayashi et al,J.Gene Med.,2012)。項目2)として、蛍光顕微鏡と電子顕微鏡の両用プローブを使用する方法を検討した。プローブとしてGFPを特異的に認識する抗体に蛍光色素と金粒子を結合させたものを使用し、分裂酵母の核膜タンパク質Ish1に対して観察に最適な条件を検討した。その結果、適度な量の界面活性剤の使用により良好な結果を得ることができた。今回作成した方法は、プローブとして抗GFP抗体を使っているため、GFP融合タンパク質を発現させている様々な生物試料に応用できる可能性が高く応用範囲が広い。本研究課題終了にあたって総括すると、浮遊性の細胞であるため、これまでCLEMの対象となっていなかった分裂酵母(論文2編)、出芽酵母(論文1編)、テトラヒメナ(論文準備中)でも観察方法を確立することができた点、抗体を使って位置精度を格段に上げる方法を作成した点で大きな成果を上げた。これらの成果は学会や論文で発表した。
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Research Products
(31 results)
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[Presentation] The Nuclear Envelope Structures are Required for Maintenance of the Micronucleus Formed by Loss of Centromere Functions of a Human Artificial Chromosome2011
Author(s)
T. Haraguchi, T. Koujin, H. Osakada, T. Kojidani, S. Kobayashi, M. Nakano, H. Masumoto, V. L. Larionov, W. C. Earnshaw, Y. Hiraoka
Organizer
Nuclear envelope disease and chromatin organization
Place of Presentation
Robinson College, Cambridge, UK
Year and Date
2011-07-14
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