2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21370097
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 新 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90171420)
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Keywords | セマフォリン / 表皮 / 細胞形態 / 線虫 / 遺伝学検索 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多細胞動物の主要なシグナル系の一つであるセマフォリン-プレキシン系による細胞形態調節機構を解明することである。このために、線虫C.elegans表皮形態形成を対象に遺伝学的・生化学的手法を用いて、形態変化をもたらす細胞内でのシグナル伝達経路を分子レベルで解析するとともに、セマフォリンシグナルによる個体内器官・組織の形態形成制御を細胞レベルでの解析を進めている。シグナル伝達経路の解析中の「mTOR系とセマフォリンシグナルとの関係」に関する研究において、セマフォリンシグナルがTOCR1系の形成を上昇させ、一方TOCR2系の形成を低下させるという新たな知見が得られた。TORCの形成が生理的なシグナルによって制御されるという現象はこれまであまり報告がない。セマフォリンによってTOCR1系、TOCR2系の下流シグナルが制御されるというこれまでに得られた知見とあわせて、TORC形成が重要なTORシグナル制御機構であることを示唆する。現在のシグナル伝達研究において最もホットかつ競合的な分野であるTORシグナル伝達に関する大変意義深い結果である。これにひきつづき蛍光蛋白質標識したTOR,Raptor,Rictor、さらにその他のTORCコンポーネントを利用して野生型とplx-1変異体の雄尾部表皮細胞でこれらの分子の局在を検討したが、いずれの標識蛋白質の場合も蛍光が極めて弱く、局在性の判定が難しかった。また、セマフォリンシグナルと膜ダイナミクスの関係を検討するために、エンドサイトシスに関わる可視化マーカーのコンストラクションを行ったが、いずれの標識蛋白質の場合も蛍光が極めて弱く、局在性の判定が難しかった。
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Research Products
(2 results)