2013 Fiscal Year Annual Research Report
Gcm遺伝子と血中カルシウム濃度調節器官の獲得に関する環境進化発生学的研究
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21370098
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
岡部 正隆 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10300716)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Gcm / 発生 / 進化 / ゲノム / ポリプテルス / 脊椎動物 |
Research Abstract |
Gcm2のコンディショナルKOマウスのホモ接合体では、creマウスを交配しなくても異所性副甲状腺が生じていた。原因としてノックインベクター内のneo耐性遺伝子の影響と、遺伝学的背景を考え、Flpマウスによるneo耐性遺伝子の除去、他施設の作製したGcm2 KOマウスを組み合わせ表現型解析を行っている。また、Gcm1コンディショナルKOマウスの解析も同様に、neo耐性遺伝子の除去を行い、Gcm1 KOマウス、造後腎中胚葉に発現するWT1-creマウスおよびCre-ERマウスとの交配を進め、表現型解析を行うマウスの作成を行っている。 ポリプテルスの外鰓は神経褶の舌骨弓領域とその腹側下方の表皮外胚葉の領域が関与し、この表皮外胚葉部位が裏打ちする内胚葉の構造を肥厚膨出することから発生が始まった。Gcm2遺伝子の発現はこの外鰓芽の発生と共に開始し、外鰓芽の外胚葉上皮に発現していた。モルフォリーノ注入によるGcm2遺伝子の機能抑制に関しては、まだ結果を得るに至っていない。 ナメクジウオに存在する2つのGcm遺伝子の一つは脊椎動物のGcm2と同様にMAK, Elvol2とシンテニーを持っていた。ヤツメウナギはGcm2遺伝子とGcm1遺伝子を有していた。すべての脊椎動物の系統でGcm2遺伝子を確認したが、Gcm1を有することが確認されたのは四肢動物、シーラカンス, ガー、ヤツメウナギだけであった。すなわちGcm1と Gcm2は脊椎動物 が進化した時点で生じ、Gcm1は条鰭魚類から真骨魚類の進化課程で、独立に失われてきたことが示唆された。ポリプテルスのドラフトゲノム配列とBACライブラリー由来の塩基配列との比較によりアセンブルが信頼できる領域として、Gcm2遺伝子とMak遺伝子の間のゲノム配列を他の脊椎動物と比較したところ、この部位には特徴的な保存された非翻訳領域は存在しなかった。 クロマチン免疫沈降とChip-Seq実験は共同研究者の研究室が解散したため実施できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)