2012 Fiscal Year Annual Research Report
葉老化制御によるイネ収量性の遺伝的制御と分子メカニズム
Project/Area Number |
21380007
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
草場 信 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20370653)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 葉老化 / イネ / 突然変異体 |
Research Abstract |
イネ品種日本晴由来のステイグリーン突然変異fsg1は、第7染色体上にマッピングされることが明らかになっている。この形質は出穂期の影響を受けるため、本年度は第7染色体がインディカ型に置き換わったKasalath/コシヒカリ染色体部分置換系統とfsg1の交配系統の交雑後代のうち、出穂期の比較的そろった分離集団を用いて高精度マッピングを行った。約2000系統を圃場に展開し、秋の収穫時の葉色の観察により、突然変異ホモと思われる系統を選抜した。新たに開発した種々のDNAマーカーを用いて検定することで最終的に約200kbに候補領域を絞ることが出来た。この領域には既知のステイグリーン関連遺伝子は存在しなかったことから、fsg1はシロイヌナズナを含めて新規のステイグリーン遺伝子と考えられた。また、イネにおいて収量性の重要な要因であるシンクサイズが大きいモミロマンとの戻し交雑も進めたが、原因遺伝子が単離できていないことから、交雑後、後代においてステイグリーン形質が出る個体を確認する作業が必要であり、シンクサイズが十分大きいステイグリーン系統を得るには至らなかった。 形質転換による相補性試験によりステイグリーン突然変異体nyc4の原因遺伝子はシロイヌナズナTHF1のオーソログであることが証明された。NYC4は健常葉での発現が高いが、暗黒処理により一旦発現が低下し、老化進行とともに発現量が上昇することが分かった。NYC4は強光ストレス回避にも機能していることも明らかになったが、このことはその知見に符合する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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