2010 Fiscal Year Annual Research Report
発光ダイオードを用いた長日性花卉の開花促進メカニズムの解明
Project/Area Number |
21380019
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金浜 耕基 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00113936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 喜則 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10233868)
西田 学 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (80312627)
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Keywords | 長日性 / 花卉 / シュッコンカスミソウ / 花芽形成 / 遠赤色光 / 遺伝子 / LED |
Research Abstract |
シュッコンカスミソウを適温域(昼/夜の温度が25/20℃)の人工気象器内で栽培して実験に供試した。昼の8時間は太陽光の下で育て、夜間の16時間は遠赤色光を主とする種々の混合光で照射して、平成21年度の場合より花芽形成と開花を更に促進する条件を調べた。また、長日性の主要花卉の一つであるデルフィニュウムを供試して、種々のLED混合光による開花促進効果が、シュッコンカスミソウの場合と同様に現れるかどうかを調べた。このような反応は低温下において大きいと予測されるので、低温期における省エネルギー栽培も試みた。 次に、LED混合光が各種の長日性花卉の花芽形成関連遺伝子の発現を促進するかどうかについて調べた。特に、平成21年度においてFLOWERING LOCUS遺伝子の発現解析を行った結果、シュッコンカスミソウでは遺伝子ファミリーを形成している可能性が示されたので、FLOWERING LOCUS T遺伝子が開花の促進プロセスにおいてどのように異なる役割を担っているかについても調べた。 以上の結果から、各種の長日性花卉の花芽形成と開花がどのようなLED混合光によって格段に促進されるか明らかになり、低温期における省エネルギー栽培が可能になることが示された。このような結果は経済効果が大きいだけでなく、地球温暖化対策としての二酸化炭素排出削減にも積極的に貢献する、意義深い研究であるとみられた。以上の研究成果について、園芸学会などで発表した。
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[Journal Article] Expression analysis of the auxin efflux carrier family in tomato fruit development2010
Author(s)
Nishio, S., Moriguchi, R., Ikeda, H., Takahashi, H., Takahashi, H., Fujii, N., Thomas, J.Guilfoyle, Kanahama, K., Kanahama, Y.
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Journal Title
Planta
Volume: 232
Pages: 755-764
Peer Reviewed
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